41歳の“スパイダーマン”が9年ぶりの復活優勝! カミロ・ビジェガスのスウィングをAIで分析
コーチ専用のゴルフスウィング解析アプリ「スポーツボックスAI」は、スウィング動画をAIによる3D解析技術でデータ化することができる。今回はPGAツアーのフェデックスカップフォール第6戦バターフィールド・バミューダ選手権で優勝したカミロ・ビジェガスを「スポーツボックスAI」の3Dデータをもとにゴルフコーチ・北野達郎に解説してもらった。
みなさんこんにちは。SPORTSBOX AI・3Dスタッフコーチの北野 達郎です。今回はバターフィールド・バミューダ選手権で優勝しましたカミロ・ビジェガスをスポーツボックスAIで分析してみましょう。
ボールより遠くに構えスクエアにインパクトする
パットのラインを読む際の独特の構えから「スパイダーマン」のニックネームで知られたビジェガスは41歳のベテランですが、そのスウィングは現代のスウィングの主流に沿った特徴が随所に見られます。特徴は(1)ヒールで構えてインパクトはスクエアに戻す (2)シャットフェースのトップ (3)インパクトで手元と骨盤が浮かずに後方に下がる、の3点が主な特徴です。それでは早速見てみましょう。
まずアドレスでの最初の特徴は、ヒール寄りというよりもボールよりも遠くにヘッドを置いて構えている点です。この構えだと手や骨盤が前に出てしまうとネックに当たってシャンクになりますので、体が後方に下がらないと打てません。お尻がボール方向に近づかずに後方に下がるようにスウィングすると、ダウンスウィングで両手が下りてくるスペースが確保できます。そうすると手元が浮かずにクラブのライ角に近いインパクトをすることができ弾道が安定します。インパクトで後述します。
次にトップ(P4)を見てみましょう。トップでのフェース面を見ると、ほぼ真上を向くシャットフェースですが左手首は真っ直ぐです。これは左手をストロンググリップに握ると、アドレスでは左手首は少し背屈が入り、トップで左手首が真っ直ぐになるとフェースが閉じるので、その結果フェースが上を向きます。一方で左手をスクェアグリップに握ると、同じ左手首の形ですとフェースは斜め45°ほど右を向きます。左手のグリップの種類によってトップでの左手首とフェース面に違いが出るポイントとして参考にして下さい。