「おひとりさまリスク」で最も考えるべきこととは…親世代なら「大きな病気で延命治療を受けたいか?」子世代なら…
「おひとりさまリスク」を考えると「生き方」がみえてくる
――具体的な「おひとりさまリスク」対策を行う前に、検討すべきことはありますか。 まずは自分と向き合って、人生に対する考えや希望を洗い出してほしいです。例えば、何歳まで働くのか、どんな老後を送りたいのか、その老後はどこで迎え、どんなことをやりたいのかなどです。そのなかで、独身を通した場合、結婚して子どもをもうけた場合など、いくつかのパターンで考えておくとよいでしょう。 親が亡くなっても 遺産がもらえるとは限りません。そして、最期まで自分の面倒を見てくれる子どもがいるとも限りません。だからこそ「おひとりさま」で完結できる老後を考えてみてはどうでしょうか。 年齢を重ねてわかったのは、人は年をとるほど「やらなければいけないこと」よりも「楽しいことや得意なこと」を優先しやすいことです。そういった意味でも「おひとりさまリスク」に備えるのは早いほうがよいと思います。 人はいつか必ず死ぬからこそ、今から「どんな生き方をしたいのか?」を考えてみてください。 そしてこの情報過多な社会のなかで広くアンテナを張り、多くの書籍などから情報を得てみてください。信用できる専門家や企業などをみつけ、正しい判断ができるような礎を築いていただけたら嬉しいです。 取材・文/金指歩 写真/shutterstock