ボール回しで軽快な動きを見せる藤枝・西矢（中央＝カメラ・武藤　瑞基）

　Ｊ２藤枝ＭＹＦＣは１７日、次節・山口戦（１９日、みらスタ）に向け焼津で調整した。ボランチで先発濃厚なＭＦ西矢健人（２４）が敵将の志垣良監督（４４）に恩返しの一発を贈り、Ｊ２ではクラブ初の５連勝に導くことを誓った。Ｊ２首位で７連勝中の清水エスパルスは１８日、４位の横浜ＦＣと対戦（午後２時、ニッパツ）する。 　恩師に１年分の成長を見せる。西矢は昨夏藤枝に期限付き移籍するまでＪ３ＦＣ大阪でプレー。当時同クラブを率いていたのが志垣監督だ。お互い籍を移し、今回敵として初対戦する。「個人的に一番楽しみにしていたカード。目の前で点を決められれば」と予告した。 　師事したのは約半年だが、ボールへのファーストタッチなど細かく指導されたことは今も生きている。「要求は高かったけど、おかげで満足せず上を目指そうと思えた」。当時主力としてプレーしていたが、藤枝からオファーが届くと快く送り出してくれたことにも感謝しているという。 　一時最下位に沈んだチームは４連勝で１２位に浮上。一方、昨季２０位の山口はハードワークを持ち味に５位と健闘している。「僕は（志垣監督の）狙いや意図が分かる。逆に相手側も僕の特長は分かっていると思うので、どっちが出し抜けるか楽しみ」。この日紅白戦でも軽快な動きを見せたボランチが敵将をうならせ、５連勝への扉を開く。 （武藤　瑞基）