「悪魔の2つの魂の代償」ミラノ・ダービーで王者インテルと対決するミラン新指揮官の苦境…伊紙が指摘する問題点は? | セリエA
【欧州・海外サッカー ニュース】日本時間23日のミラノ・ダービーを前に、セリエA2連覇へ向けて離陸態勢の王者インテルとパウロ・フォンセカ監督の解任危機が囁かれて背水の陣のミラン、2チームは対照的な状況で大一番へ臨む。 【動画】ミラノダービー直前に移籍後初ゴール!ロッソネロの新ストライカーに名乗り!
インテルは、シーズン開幕から公式戦5戦無敗でセリエA2連覇を目指す一方、パウロ・フォンセカ新体制のミランは、1勝2敗2分と成績不振が続く。イタリア紙『La Gazzetta dello Sport』は20日、セリエA第5節のミラノ・ダービーで激突する2チームの状況を比較しつつ、ミランを取り巻く厳しい状況を伝えている。 同紙はまず、シモーネ・インザーギ率いるインテルに言及。ターンオーバーを行って臨んだ前節のモンツァ戦で引き分け、2ポイントを取りこぼしたが、「ターンオーバーは、ブラックジャックのような賭けであり、失敗することはあり得る」と述べ、「インザーギは優秀だが、絶対に間違えないローマ教皇ではない」と理解を示した。 一方、ミランのこれまでの戦いぶりについては「フォンセカにとって、全てが最初から難しかった」と主張。「悪魔(ミランの愛称)の中にある2つの魂の代償を払ったからだ」とクラブ内の2つの派閥の存在を指摘した。 旧オーナーであるエリオット傘下のリールからやって来たフォンセカと、新オーナーであるジェリー・カルディナーレ派の“ボス”とされるアドバイザーのズラタン・イブラヒモヴィッチ氏は、最初に面会した時から「すでにやや冷めた」関係だったと主張。その後、「監督なしで、イブラとチームのミーティング」が行われたほか、「フォンセカは補強に言及するやいなや、厳しく責められた」などと内部亀裂の可能性を伝えた。 かつてミランにスクデットをもたらした「(アッリゴ)サッキも懐疑論の中でやって来たが、背後には頼りにできるクラブの存在があり、『アッリゴと一緒でなければ、ミランから出ていけ』と(シルヴィオ)ベルルスコーニ会長が説明に要した時間は20秒だった」と振り返った。対照的に「ミラノに降り立ったフォンセカを空港で出迎えたのは、たった1台のバンで、トップディレクターの姿はなかった」と待遇の違いを指摘した。