3連覇目指す福岡大のエースが進化 今春MVP神村学園出身の2年生右腕・朝吹拓海、開幕直前に150キロの大台到達【九州六大学野球】
九州六大学野球の秋季リーグ戦(西日本新聞社など後援)は9月1日、北九州市民球場で開幕する。3連覇を目指す福岡大は春季リーグ戦で6勝を挙げ、最優秀選手賞(MVP)に輝いた朝吹拓海(2年・神村学園)がレベルアップ。オープン戦では150キロの大台に到達した。順位は勝率で決定し、延長十回以降はタイブレーク制で行う。当初は8月31日に開幕予定だったが、台風の影響などで同日の3試合が延期となり、予備日の9月2日に組み込まれた。最終日は同29日の予定。 ■卒業から2年、福大同期が1軍舞台で再会2ショット【写真】 ◇ ◇ ◇ 今春のリーグ戦でMVPを獲得するなどブレークした朝吹は、真価を問われる秋季リーグ戦を前に言い切った。「研究されているだろうけど、自分も春から変わった。春と違う投球ができると思う」と自信を見せた。 今春は開幕戦から4連勝。ライバル西南大に黒星を喫した後、再び2連勝し、北九大との優勝決定戦でも白星を手にした。「1敗したのが悔しかった」と振り返るが、6勝(1敗)で最多勝、ベストナインにも輝いた。 球威のある速球にカットボールなどを交え、打たせて取る投球スタイルにも進化の手応えを感じている。8月中旬の関西遠征では社会人のパナソニックを6回1失点に抑えて自信をつけた。 秋季リーグ戦の開幕1週間前には、九産大とのオープン戦で自己最速を3キロ更新する150キロをマーク。右投手にとって一つの指標である数字をクリアした。春より変化球の球種も増え「三振も狙っていきたい」と「イメチェン」を図る。 今夏の甲子園では母校の神村学園高(鹿児島)が2年続けて4強入り。後輩の活躍も刺激になっている。「春にもらったタイトルが取れなかったら、自分の力が落ちたということになる。それに加えて防御率とかも狙いたい」。成長途上の2年生右腕は高い目標を設定し、さらに進化を続ける。(前田泰子)
西日本新聞社