国民年金「100 万円」の負担増?――65 歳まで延長を検討 将来の年金額は?…「計算ずれちゃう」の声も【#みんなのギモン】
■「在職老齢年金制度」の見直し議論も
加納解説委員 「他にも議論が始まったものがあります。一定の給与がある高齢者の厚生年金の受給額を減額する、在職老齢年金制度の見直しです。この年金は、65歳以上の人の賃金と厚生年金を合わせて50万円を超える場合、超えた厚生年金の金額の半分がカットされるものです」 森アナウンサー 「『稼げるから大丈夫でしょ』ということなんですかね?」 加納解説委員 「そうなんですよ。この仕組みについて、例えばカットする額を減らしたり、全額もらえるようにしたりといったことが議論されています」 「また、給与が高い会社員らの保険料の引き上げについても議論されています。現在、厚生年金の保険料は月収によって決まっています。当然、月収が 20 万円の人よりも月収 65万円の人の方が保険料を多く支払っていますが、65万円以上は一律同じ保険料なんです」 「上限となっている65万円を引き上げれば、収入が高い人から多く保険料を徴収することになりますが、この上限65万円の引き上げについても試算を行う方針だということです」
■年内にも…改正案の取りまとめ目指す
河出アナウンサー 「65万円以上の方々は、どのあたりで線引きされるのかなと気になるところではあると思うんですが、実現するのはいつ頃になりそうなんでしょうか?」 加納解説委員 「厚労省は、夏頃に今回の財政検証の結果を公表し、年内にも年金制度の改正案をまとめたいとしています。2025年の通常国会での改正案提出を目指していますが、実際に改正されるのか、される場合にいつから始まるのかは、まだ決まっていません」 「16日に行われた議論では、専門家から『国民への丁寧な周知が求められている』などといった声も上がりました」 鈴江アナウンサー 「今回の解説によると、将来もらえる年金の額を減らさないようにするための改革ということでしたけれども、人生100年時代と言われている中、長く働いて長く(保険料を)納めて、という流れになっていくのかなという気もしますよね」 森アナウンサー 「そうですね。(年金を)もらえるから(保険料を)払うんじゃなくて、自分たちは上の世代を支えていて、自分たちが年を取れば下の世代が支えてくれるという制度になっているわけですからね」 「ただ、応急処置でその場しのぎではなくて、若い世代が納得できるような議論を、ちゃんと見えるところでやってほしいなと私自身、切に思います」 加納解説委員 「将来にわたり支え合っていける年金制度を維持するために、まさに今、転換期を迎えています。未来を担う子どもたちのためにも、堅実な議論が求められています」 (2024年4月16日午後4時半ごろ放送 news every.「#みんなのギモン」より)
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