高山一実、「八犬伝」クイズにチャレンジ!「旦那はクイズが得意なんですが…」
映画『八犬伝』(10月25日公開)の原作ファンイベント特別試写会が10月17日に東京・神楽座で開催され、タレントの高山一実と曽利文彦監督が登壇。応援ゲストとして参加した高山は、「八犬伝」の舞台となる館山市がある千葉県南房総市出身。地元愛を口にしながら、集まった約60名の原作ファンと「八犬伝」クイズにチャレンジした。 【写真を見る】高山一実、肩を露出したかぎ編みのワンピース姿で登場 日本のファンタジー小説の原点と称えられる「南総里見八犬伝」の世界と、その作者である滝沢馬琴の物語を描いた山田風太郎の小説「八犬伝 上・下」を映画化した本作。里見家の呪いを解くため、八つの珠に引き寄せられた八人の剣士たちの運命を描く「八犬伝」=“虚”の世界と、馬琴による感動の実話“実”の2つのパートが交錯していく。 山田風太郎による原作のファンが集まった会場を見渡し、曽利監督は「ドキドキしています」とにっこり。子どものころにはNHKの連続人形劇「新八犬伝」が大好きだったそうで、「大人になって映画業界に入ってからいろいろな企画を出すんですが、やりたい企画として必ず頭に『八犬伝』があった」と告白。「どうしたらできるかと悩んでいたところ、山田風太郎先生の『八犬伝』という原作に出会った。虚と実を行ったり来たりする、粋な演出がものすごく気に入りました。この切り口だったら映画化できるのではないかと思い、そこから時間がかかりましたが、ようやく完成しました」と念願の映画が完成したことに感無量の面持ちを見せ、「粋な演出を映画でも楽しんでいただけたらうれしいです」と呼びかけた。 「伏姫籠穴という、(『八犬伝』登場人物である)伏姫と(犬の)八房がこもっていたとされる籠穴の近くの学校出身」だという高山だが、物語としては「断片的にしか知らなかった」という。「難しいのかなと思って、知りたいけれどどうやって知ったらいいのかなと思っていた。今回、絶好の機会になりました。ありがとうございます」と知りたかった「八犬伝」の世界に飛び込めたことに感謝しきり。本作をすでに鑑賞し、「贅沢な時間でした。ずっと楽しい時間を過ごさせていただきました」と大満足の表情で、「『八犬伝』という物語がわかりやすかった。プラスアルファとして、馬琴がどのように『八犬伝』に向き合っていたのかも知ることができた。あっという間で、ずっと楽しかったです。観終わった後に、絶対に地元のみんなに『観て』と言おうと思っていました。すでに布教活動をさせていただいています」と声を弾ませた。魅力的なキャラクターが数々登場する本作だが、お気に入りは「八房」だと明かしていた。 また本作の見どころについて曽利監督は、「馬琴さんと北斎さんが出てくる。役所広司さんと内野聖陽さんにこの役をやっていただくのが夢だった。それが叶って感無量」と目尻を下げつつ、一方の八犬士は「できるだけフレッシュな感じ」にしたかったという。「“実”のパートでは、ベテランの味のある演技が展開される。八犬士はフレッシュに。私の世代から見ると、息子というか温かい目で見守りたくなるような若者たちが躍動するように」と虚と実パートでコントラストをつけたかったと語っていた。 この日は、滝沢馬琴を演じた役所広司、本作のテレビCMに出演する東大卒クイズ王の伊沢拓司、原作小説を手掛けた山田風太郎の親族から「八犬伝」クイズが出題される場面もあった。今年7月に東大発の知識集団「QuizKnock」のメンバーであるふくらPとの結婚を発表した高山だが、「旦那はクイズが得意なんですが、私はまったく…むしろ苦手なので。私がわからないことを聞いて、教えてもらっていることが多いです」と苦笑い。「皆さん、一緒に頑張りましょう!」と意気込んだ。伊沢からは、「(本作で)八犬伝の時代には本来であれば日本にはまだ存在しないアイテムを、馬琴はあえて物語へと登場させています。それは一体なんでしょう?」というクイズが投げかけられたが、これに高山は「火縄銃?」と悩みながら回答。正解は「鉄砲」とのことで見事に当ててみせた高山は、「ええ!やったー!」と喜びつつも「すみません!ごめんなさい!」と会場より先に正解してしまったことに恐縮して、観客の笑いを誘っていた。 最後に高山は「すごく壮大で、映画ならではの魅力がさらに増した『八犬伝』になっています。映画を観てもう少し詳しく知りたいなと思われた方は、ぜひ館山にもお越しください。私も地元に帰った時には行ってみたいと思います」と地元愛をあふれさせていた。 取材・文/成田おり枝