部下に仕事を任せない「ボトルネック上司」になっていないか
■後継者がいないのはボトルネック上司のせい 企業が生き残るために、リーダーは後継者育成の計画を立てる必要がある。だが、その計画を成功させるには、優秀な従業員が幹部クラスに昇進していなければならない。もし上司がそれを長年妨げていれば、優れた後継者を育てることはできない。 ところが、そうしたリーダーは、もちろん自分がボトルネックになっているとは気づいていない。問題は別のところにあり、自分にはどうすることもできないと考えている。だが、それは間違いだ。カタツムリのように昇進のペースが遅い(そして最高の従業員を次々失っている)会社は、リーダーのボトルネック的行動のダメージを受けている可能性が高い。 ■ボトルネック上司の兆候 ・スケジュールが過密で、カレンダーにはやるべきことがぎっしり詰まっている。 ・上司が介入しないと、ビジネスが回らない。 ・営業チームのメンバーではなくリーダーに対応してもらわないと、顧客が満足できない。こうなるとCEOは、顧客との関係を維持する仕事を任されすぎていると感じ、営業チームは過小評価されていると感じる。 ・重要な従業員が、困難な仕事にチャレンジする権限がないと感じる(従業員エンゲージメントリポートで明らかになる)。 ■従業員へのエンパワーメント 困難なプロジェクトに挑戦する余地や手段を与えられていない従業員は、前述したようなポテンシャルの高い従業員であり、人並み以上の努力を惜しまないが、そのためには最終目標が見えている必要がある。リーダーに成長を妨げられれば、彼らは別の活躍の場所を求めるだろう。実際、「昇進できないこと」は、プロフェッショナルが会社を辞める最大の理由の一つであることが、多くの研究で次から次へと明らかになっている。これは2020年よりずっと前から続いている問題で、コロナ禍を優秀な人材を維持できない理由にはできない。 もしあなたがリーダーとしてこの罠に陥っていることに気づいたら、会社のために、従業員のために、そして後継者育成のために、いますぐ克服する努力をすべきだ。そこで、ボトルネックを解消する段階的な後継者育成計画の立案方法を紹介しよう。