番記者のちょっといい話 巨人・吉川の劇的一打は本拠地の〝恩返し〟 4月にグラウンド清掃手伝い
(セ・リーグ、巨人2x-1阪神=延長十回、8回戦、巨人4勝3敗1分、4日、東京D)日頃の行いを野球の神様は見逃さない。東京ドームでの試合日だった4月某日。全体練習前にフェンス際をランニングするのが日課となっている巨人・吉川は、ふと足を止め、近くにいた清掃員から「借りていいですか」とほうきとちり取りを受け取った。 丁寧な履き掃除を済ませると、隣にいた1軍無安打のD4位・泉口(NTT西日本)に「こういうのがヒットにつながるで」。冗談交じりの一言だったが、野球に対する真摯な姿勢がにじみ出た一コマだった。劇的な一打は、本拠地の東京ドームからの〝恩返し〟だったのかもしれない。(巨人担当・樋口航)