Kroi、大きな一撃に備えて作戦会議 駆け抜けた2024年の先に見つめたバンドのこれから
Kroiにとって2025年は“かめはめ”の年?
――内田さん自身は、Kroiの次の音楽的なビジョンをどんなふうに描いているんですか? 内田:個人的に作りたい曲はいっぱいあるんですけど、Kroiとして世の中に出したときのインパクトというか、意味のあるものを作りたいんですよね。「自分たちがやる意味のある楽曲を作っていきたい」というのがいちばん大きいところで。「今この時代に、我々がこれをやらなきゃいけない」というコンセプトみたいなものを毎回見つける作業を続けて、そのタイミングでいちばんホットなものを出していけたらなと思っています。 ――2025年のKroi、めちゃくちゃ楽しみです。みなさんとしては、どんな1年にしたいと思っていますか? 関:スタッフのみなさんと一緒に、向こう2年くらいを見据えたミーティングを定期的にやってるんですよ。「この時期にこれくらいの規模でツアーをやりたい」みたいなことを話すんですけど、これまで「思い描いたようにはいかなかったね」ということはなくて。もちろんすべてが実現したわけではないですが、形を変えつつも、いい感じでここまで来れた。2025年もそのスケジュール感を意識しつつ、臨機応変に対応しながら自分たちを成長させるのが大事だなと思っています。まずは2月1日のぴあアリーナMMのワンマンが重要なカギを握っているんじゃないかなと。2024年も武道館ライブで成功を収められたのが自信につながりましたし、その後の活動にもいい影響をもたらしたと思っていて。今年も同じように、いいスタートを切りたいですね。 千葉:2025年は、アジアで人気を博したいですね。 内田:めっちゃいいじゃん。 千葉:たまたまなんですけど、韓国のHYUKOHとつながりができて。そこからアジアのマーケットを意識するようになったんですけど、まずはKroiのことを知ってもらわないと厳しいじゃないですか。まだ詳しくは言えないですけど、来年の活動も少しずつ決まってきているので、韓国や台湾にも広げていけたらなと思ってます。 長谷部:……ちょっと前に部屋の除霊をしてもらったんですよ。幽霊が出ちゃって。 ――ええ? 長谷部:そのときに自分のことも見てもらったら、「向こう2年くらいインプットをしなさい」と言われて。そうすると7年後にすごい運気が来るらしいんですよ。2025年は個人的にもバンド的にもインプットしていきたいですね。 千葉:7年後って、悠生、32歳か。 内田:長すぎない(笑)? 逆にいうと、そこまで成長しないってこと? 長谷部:その頃に海外でめっちゃバズるとか。 千葉:俺、来年がいいって言ったんだけど(笑)。 長谷部:大きな一撃って、どんな技でもまずは力をためるでしょ。 千葉:かめはめ波の“かめはめ”の部分ね。 長谷部:そう。2025年は“かめはめ”をやります! ――(笑)。益田さん、内田さんはどうですか? 2025年のKroiについて。 益田:まずはぴあアリーナMMですよね。その先はちょっと見えないです、正直。ただ、我々のようなバンドのスタイルでアリーナをやるってめちゃくちゃ面白いと思うんですよ。来てくれるお客さんに対していいものを見せたいっていう気持ちもありつつ、アリーナという大きい場所で音の響き方とかステージの見え方などが変わるなかで、どこまで面白いアプローチができるか? という実験の場でもあるのかなと。ぴあアリーナMMでやったことが、その後の活動にもつながっていくのかなと漠然と思ってますね。 内田:具体的な目標としてアリーナ公演があって。もっといろんな人に聴いてもらえるような活動をしていくのはもちろんですけど、Kroiの成長、表現としての成長の部分は力を入れてやっていきたいと思ってます。「何のために音楽をやっているのか」というのを、曲を書くたび、ライブをやるたびにすごく考えるんですよ。バンドを続けたい、お金が欲しい、承認欲求を何とかしたいみたいなこともあるんだろうけど、自分が信じているのは、「新しいものを生み出して、それがこの世に残っていれば、自分が死んだ後もずっと存在し続けられるんじゃないか」ということで。それは個人的な感覚なんだけど、Kroiで本当に新しい表現を作り上げるまでは、諦めずに挑戦し続けたい。2025年もそこを意識して活動したいと思ってます。 ――期待してます! まずはぴあアリーナMMのワンマンライブですが、どんなライブになりそうですか? 千葉:悠生の腹踊りのことは言っていいの? 長谷部:それはちょっと……。 千葉:そうだよね。ごめんごめん。 長谷部:千葉さんのワイヤーアクションは? 千葉:それも言わない方がいいかな。 長谷部:じゃあ、関さんがロン毛になるのも……。 関:(笑)。真面目に話すと、『Unspoil』ツアーに参加してくれた人たちも、新鮮な気持ちで楽しんでもらえると思います。台北公演からもかなり間があくし、また別のものにしたいんですよね。アリーナ規模のライブがどんなものなのか自分たちもわからない部分があるんですけど、全力で立ち向かいたいし、みなさんにもそういう心持ちで観に来てくださるとうれしいです。
森朋之