金運上昇のパワースポット 北海道の湖に浮かぶ島に注目
「水の神様」祭る
運気上昇、聖なる島「然別湖・弁天島」
【北海道鹿追町】七福神の弁財天の使いや化身とされるヘビ。金運上昇などの御利益があるとされる弁財天は、もともとはインド古代信仰の水の神様だ。管内では弁財天を祭る然別湖の「弁天島」が、パワースポットとして近年、注目を集めている。 直径20メートルほどの島は、湖の中央北側に浮かぶ。2024年に試験的に実施された島への上陸ツアーは、25年も開催される予定だ。 この島が弁天島と呼ばれるようになったのは1915(大正4)年、鹿追の開拓者が琵琶湖の竹生島から弁財天の分身を受けて祭ったのが始まりとされる。鳥居は35(昭和10)年に建立。大正から昭和初期は雨乞いのために近隣町村から訪れる人も多くいたとされる。 しかし当時のご神体は今はなく、3代目だ。65(昭和40)年ごろに持ち去られ、2代目も数年で盗まれた。現在は、隠岐の島(島根県)の弁財天の分身を受けて祭っている。
観光要望に応え
以前から、観光客から「島へ行けないのか」という要望が然別湖畔温泉旅館組合の井上貴生組合長(65)の元に寄せられていた。観光客が上陸することはできず、島に渡るのは、関係者が「白蛇姫まつり」に合わせ参拝する年1回のみだったからだ。 そこで同組合は、島を管轄する鹿追町の許可を得て昨年11月にツアーを5、6回実施。閑散期だったが、道内を中心に延べ20人ほどが参加した。 井上組合長は今年も5月や紅葉が終わった10月ごろの実施を検討している。閑散期に実施するのは、オーバーツーリズムを防ぐためでもある。「然別湖の新たな魅力を味わってもらいたく、上陸、参拝を企画した。ぜひ来ていただければ」と呼び掛けている。(高井翔太)