専用グラウンド無しなのに全国ベスト4入り!小さな主将とエースがまとめた62人の大所帯・関東学院大、全国制覇にあと一歩届かず...<準硬式・全国大会(清瀬杯)>
<清瀬杯第56回全日本大学選抜準硬式野球大会:関東学院大2-4帝京大>◇3日◇準決勝◇札幌円山球場 【一覧】進学もしくは社会人志望の選手 1日より北海道で開幕した清瀬杯第56回全日本大学選抜準硬式野球大会も、3日は準決勝を迎えた。第1試合は帝京大が4対2で決勝進出。同じ関東地区代表の関東学院大は、あと一歩力が及ばず、ベスト4で姿を消した。 「抜けた!」 2塁から早瀬 嵩良内野手(2年=金沢出身)の打球を確認して、関東学院大の主将・印部 颯汰内野手(4年=学法福島出身)は全速力で3塁へ。8回1点差、自分が還れば同点。迷う余地はなく、3塁を蹴ってそのままホームへ突っ込んだ。ただ、帝京大ライト・青木 裕大外野手(4年=実践学園出身)の送球が一足先にホームに到達してタッチアウト。同点のホームを踏めず、印部は数秒、うずくまった後、立ち上がって、空を見上げた。「もう1歩でもリードをしていれば、とか考えましたけど、切り替えました」と残された最終回の攻防へ前を向いた。
しかし、直後の守備で関東学院大はダメ押しの1点を献上。2対4となり、試合の情勢がほとんど決まってしまった。 エースとして先発して5回までで2失点と試合を作った和田 大武投手(4年=藤沢翔陵出身)は、「最終回にダメ押しの1点を奪われて、あと1回の攻撃でみんな頑張っていたんですけど、何もできずに悔しかった」とベンチで悔しさと、降板して何もできない歯がゆさを抱えたまま、ゲームセットを迎え、真っ先に悔し涙を流した。 この1年は、印部主将、エース・和田が中心になって、ここまでチームを引っ張った。 2人も早くからチームの中心選手として活躍し、選抜チームにも召集されるほどの実力者。同じ関東の猛者たちとともに時間を過ごしたことで、「学んだことも多いし、責任感も増した」と、成瀬承司監督の目にもわかるほど、成長した2人は、協力して62人の大所帯をまとめてきた。 「正直、3月の選手権からリーグ戦、予選会、そして清瀬杯と試合が続いてしまい、全員が見切れなかったり、部員全員をまとめたりするのは大変でした。 ただ学法福島で主将をやった時、個性派ぞろいで大変だったので、1人1人話し合いをしてまとめることを経験したので、今回もコミュニケーションを大事にやったことで、全員がついてきてくれました」(印部主将)