度重なる遅刻や後回しグセ…「平然と周りを困らせる人」の頭の中はこうなっている!
● 自分の考えをそのまま口にして 相手を怒らせてしまう ASDの大きな特徴のひとつは、人との関わり方が独特なこと。円滑なコミュニケーションがとりづらく、そのために人づきあいがうまくいかないことが多いのです。 Jさん(27歳)のように、自分の考えをそのまま口にして、相手を怒らせてしまうこともしばしばあります。それを聞いた相手がどう感じるかに想像が及ばず、相手の立場に立つことができないのです。 けれど、理屈は正しく聞こえるから、相手は「こちらが悪いというのか」とますます腹を立てる。相手の目には、Jさんの言うことは正しいけれど自己中心的で思いやりがない人、と映っているわけです。 ▼Jさん(27歳・男性)の場合 こういう人は、例えば太っている人に「太っていますね」とストレートに言ってしまったりします。相手が太っていることを気にしているかもしれないことには、気づきません。 正直と言えば正直ですが、これでは周囲とよい関係を築くのは難しい。けっして悪気があるわけではないのですが、人から少しずつ遠ざけられたりもするでしょう。
● 人にはそれぞれの考えがあることを 知識としてしっかり頭に入れよう 相手には相手の思いや言い分がある。そして、相手の考えは自分の考えとは違うかもしれない。それが現実なのだということを、知識としてまずしっかりと頭に入れましょう。相手の気持ちがわかりにくいのがASDの人の特徴ですが、「相手が自分とは違うことを考えている可能性がある」と知っておくことは大切です。 ペットボトルを正面から見ればボトルの形をしていますが、上や下から見れば丸い形ですよね。物事は、角度を変えて見れば違って見えるもの。人の考えもそれと似ています。 それをわかったうえで、話し出す前に立ち止まって考える習慣をつけることがトラブル回避につながります。気づかないまま、怒らせるような言い方をしているかもしれません。信頼できる友人や家族に「こういうことを言ってもいいかな?」と相談してみるのもいいですね。
司馬理英子