度重なる遅刻や後回しグセ…「平然と周りを困らせる人」の頭の中はこうなっている!
● 「あと回しグセ」のせいで だらしない人と思われてしまう Hさん(40歳)は仕事の進め方に極端なところがあります。自分がおもしろいと思うことをまず優先してやってしまい、その他のやるべき作業をバランスよく進行させることができませんでした。徹夜続きでなんとか仕上げようとしましたが、納期に間に合わなくなってしまったのです。 このように、おもしろくないけれどもやらねばならないことをあと回しにしてしまうのは、ADHDの人の脳の特性「あと回しグセ」のためです。こうしたことは定型発達の人にはなかなか理解してもらえず、周囲からはだらしがないと思われたり、あきれられたりしてしまうこともあります。 ▼Hさん(40歳・男性)の場合 「やる気スイッチ」は脳内にあり、そのスイッチを押すのはドーパミンなどの神経伝達物質が関係します。ところが、ADHDの人はこの働きが気まぐれ。自分がやりたいことや、目先のことにはスイッチが入りますが、やるべきことには、本人はわかってはいても、なかなかスイッチが入らず、行動に移すことができないのです。これは、知性や人間性の問題ではなく、脳の機能のアンバランスによるものなのです。
● 【Hさんへのアドバイス】 自分の「やる気スイッチ」を入れる方法を見つけよう 締め切りに間に合わないのは、始めるのが遅いことが原因。「やらなければいけない」ことがあるのはわかっているのに、自分の「やりたいこと」を優先してあと回しにしがちです。いざ、やるとなるとめんどうに感じたり、何から手をつければいいかわからなかったりで、「やる気スイッチ」がなかなか入りません。 自分なりの「やる気スイッチ」を入れる方法を見つけましょう。モチベーションを上げるためには、この仕事が終わったらおやつを食べようとか、ライブに行こうとか、ごほうびを決めましょう。 また、締め切りから逆算してスケジュール表を作りましょう。やることをすべて書き出し、ひとつひとつの所要時間を見積もり、優先順位をつけて作るのです。スケジュール表は見やすいところに貼り、確認しながら進めます。「私はできる」と自分に言いきかせるのも大切です。