インド・モディ氏、首相3期目へ就任式 求心力の低下に懸念も
「世界最大の選挙」と称されるインドの総選挙で勝利したナレンドラ・モディ氏(73)の首相就任式が9日、首都ニューデリーで行われた。経済成長が著しい「大国」のかじ取り役を担うモディ氏の3期目が始動する。 【写真】モディ首相の人形にヒンドゥー教の祈りを捧げる支持者 就任式は大統領官邸前で実施。近隣国の首脳ら約8千人の招待客が見守るなか、モディ氏は「職務を忠実かつ良心的に遂行することを誓う」などと宣誓。連立を組む他の政党の指導者も含む閣僚も就任の宣誓をした。 4~6月に実施された総選挙(下院、543議席)では、与党インド人民党(BJP)が240議席を獲得して第1党になったが、前回の選挙から63議席も減少。連立を組む他の政党の53議席を足して、なんとか過半数を維持した。2014年以来、初めて単独での過半数に届かず、求心力の低下も懸念されている。 一方、最大野党国民会議派はほぼ倍増の99議席に。貧困層や少数派のイスラム教徒らの支持を集め、野党連合を組んだ他の政党も135議席を獲得した。 現地の調査機関CSDSの選挙後の調査では、モディ政権への不満として、物価の上昇(24%)や失業率の高さ(23%)が上がり、野党連合に議席を奪われる形になった。
朝日新聞社