立ち姿の美しさは“天性” 開脚200度以上の柔軟性を生かし世界を目指す未来のフェアリー ライバルは「自分自身」
天性の立ち居振る舞いに努力で得た柔軟性を持つ愛媛の女子高校生が、新体操のフロアでチョウのように舞い、最高難度の技にも磨きをかけている。5月にはポルトガルで開かれる国際大会にも出場する予定だ。その目はクラブの同級生を追い求め、未来のフェアリージャパンを捉えている。 【画像】最高難度の技「カバエバ」に挑戦する島﨑もも選手
監督が将来性を感じて新体操にスカウト
高い柔軟性を生かし、かれんな中にもダイナミックさのある演技で観る人を引き付けるのは、聖カタリナ学園高校で新体操部に所属する2年生の島﨑もも選手だ。地元のクラブ「エステラRG」にも通い、演技に磨きをかけている。 島﨑もも選手: 全身を使って曲に合わせて自分の個性を表現できることが、新体操の魅力かなと思います。 小学1年生で新体操を始めた島﨑選手。今も指導するクラブの監督が、隣のコートでバドミントンをしていた島﨑選手の姿を見て思わず声をかけたという。 エステラRG・高橋瑛味子監督: なかなか声をかけるというのはないんですけど、脚のラインがとてもきれいだったことと、膝の曲線の美しさに将来性を感じた。 天性ともいえる立ち姿の美しさに加えて、柔軟性を毎日の努力で磨き、開脚の角度は今では200度以上。この柔軟性を生かして人とは違う技に挑戦しようと、中学生の頃から取り組んでいるのが、オリンピック金メダリストの名前がつけられた最高難度の「カバエバ」という技だ。 島﨑もも選手: 一気に片足に(重心が)乗るので軸を取るのが難しいです。一年前はあんまり回れなくて転んでしまったりしたんですけど、今は練習でも安定してきているので結構自信があります。
同級生の姿が大きな刺激に
島﨑選手は小学生4年生から中学生2年生にかけてのジュニア時代に、ターゲットアスリートとしてナショナル強化指定選手に選ばれた。 高校生になるとインターハイに出場し、1年生ながらいきなり個人総合2位を獲得。シニア選手として初めて臨んだ2023年秋の全日本選手権では6位に入賞と実績は華やかだ。 その実績から2024年の国際大会に出場する選手選考会に挑み、7位に入賞。ポルトガルで5月に開かれる国際大会への出場をつかみ取った。 中学まで同じクラブで共に練習してきた同級生・西本愛実選手が、日本代表のフェアリージャパンで活動しているのも大きな刺激になっている。 島﨑もも選手: この前まではいつも一緒に練習していて、その時はすごく仲が良くて。私もめぐちゃんのいつも努力している姿を見て、めぐちゃんと同じぐらい頑張れるようになりました。