【松本まりか】40歳の葛藤と覚悟とは?「40という数字は怖い。それが正直な気持ち」
松本まりかは嘘をつかない人だ。うれしいときは大きな笑顔で笑い、悲しいときには涙する。世の中の矛盾にも傍観せずに本気で憤る。そんな純度の高い彼女がこの秋、40歳になった。これからのこと、今の気持ち、そして美容との関係。そのすべてを飾らず、隠さず、VOCEに語ってくれた。 〈画像〉「深みのある人間になれたら」松本まりかのインタビューショット
器用じゃなくてもいい、正直に生きる。松本まりか、40歳の葛藤、そして覚悟
不安も辛さも肥やしにして深みのある人間になれたら 「40という数字は怖い。それが正直な気持ち。でも、数字にとらわれて生きたくはない」 撮影が行われたのは彼女の誕生日の数日前。40歳目前の心境を率直に語ってくれた。 「VOCEに出させていただくにあたり、私から40歳企画にしたいとお願いしたんです。“節目”を大事にしたくて。だけど撮影日が迫ってくると、自分の中で40代になることへの整理がついてないことに気づきました。40という数字は怖いというのが正直な気持ち。そう思うのは、私自身が実は数字にとらわれている証拠なのでしょうね。若くありたいという願望はありません。人は何歳になってもそれぞれ輝けるタイミングがあると思っているので、誰もがその瞬間を逃さずに最大限、自分を活かした生き方ができたらいいなと思います」
「一番やりたいのは、演じることで社会に貢献すること。芝居で誰かの心を動かす。それが私のしたいこと」
彼女が40代でやり遂げたいこと。 「社会貢献です。これは大人になるにつれて強くなってきた願望。自分のこともままならないのに社会に貢献なんてできっこないと昔は思っていたけど、実は仕事とはすべてが“誰かのため”であることに最近気づきました。前クールのドラマ『夫の家庭を壊すまで』でも視聴者の方から“憂鬱な月曜日がすごく楽しみになった”、“私の気持ちを代弁してくれてありがとう”、“救われた”などの熱い言葉をたくさんいただいて、自分が芝居と本気で向き合った先に幸せになってくれる人がいるということを再認識できました。心情的に大変な役で全うできるのかというプレッシャーも大きかったのですが、作品と役に誠実に向き合い続けることで、楽をしていたら到達できない景色を見ることができました。そこで味わった気持ちや経験はこれからの演技に絶対に活きる。そして、演技を通して誰かの心を動かすことができたなら……、それこそが私が社会に貢献できる第一歩。そのために、仕事をするうえでの苦しさや辛さを理解してもらうことにエネルギーを費やすのではなく、全部受け入れて肥やしにして、より深みのある人間になっていきたい。そこに、40代をポジティブに生き抜くヒントがある気がしています」
松本まりかさん
1984年9月12日生まれ、東京都出身。2024年は『ミス・ターゲット』(テレビ朝日系列)と『夫の家庭を壊すまで』(テレビ東京系列)、2クール連続で主演を務めるなどめざましい活躍を続けている。今年9月の誕生日には多くの著名人からの祝福SNSで注目を集めた。 Edited by 鬼木 朋子
VOCE