田園地帯に現れた〝ピンクプール〟 実は植物工場
LEDで成長促進 レタスハウス SNSで話題に
「飛行機から宮城県辺りに謎のピンク色に発光するプールみたいなもの見えたけど、これなんなの?」。交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)の投稿で、宮城県美里町の植物工場施設が脚光を浴びた。ハウスから透けるピンク色の発光ダイオード(LED)の光が田園地帯に浮かび上がる。工場関係者も「上空から見ると、確かにピンク色のプールに見える」と驚く。 【画像】ピンクプールの内部は… レタスにLEDを照射している 投稿があったのは12月上旬。北海道から福島県に向かう機内で撮影した画像が添えてあった。投稿を見た他のユーザーが「プールの正体はレタスの植物工場だ」と返信。3万が「いいね」するなど話題を呼んだ。 植物工場は仙台市に本社を置く舞台ファームが運営。敷地面積7・6ヘクタールに建てたガラスハウスで、太陽光とLEDを組み合わせてレタスを栽培。1日3万~5万株を出荷する。 同社によると、ピンクの光を利用するのは、赤と青の光を混合することでレタスの葉を伸ばし、実の詰まりを促しているため。天候の悪い日中や日没から午後9時まで照射しているという。 同社の担当者は「植物工場に注目するきっかけになればうれしい。宮城県上空を通る飛行機に乗る際は、探してみてほしい」と期待する。
日本農業新聞