アーノルド・パーマーのドライバースウィングをAIで分析【レジェンドを最新テクノロジーで大解剖①】
ハイフィニッシュでも、実はフォローは左に振り抜いている
最後にフォロースルーを見てみましょう。分かりやすい比較例として、写真左がパーマー、右は若かりし頃のトム・ワトソンです。フォロースルーでの手の位置は、パーマーがマイナス11.1cm(後方)、ワトソンがプラス2.4cm(前方)です。 フォロースルーのポジションでの「手の前後移動」の海外男子ツアーレンジは、マイナス5.6cm~マイナス17.8cmですので、パーマーはフェードヒッターが多い現代のツアー選手と比較しても遜色なく、インサイドに振り抜いていくタイプであるのに対して、ワトソンは群を抜いてアウトサイドに振り抜いていくタイプと言えます。
しかし、フォロースルーは正反対のスウィングといえます。両者とも「ハイフィニッシュ」と評される点は共通していますが、 パーマーは「インサイドに振り抜くフェードヒッターのハイフィニッシュ」 ワトソンは「アウトサイドに振り抜くはドローヒッターのハイフィニッシュ」 という違いがあると言えますね。 今回はアーノルド・パーマーのスウィングを解説させて頂きました。早いもので没後8年が過ぎたパーマーですが、その偉大なる功績と「アーニーズ・アーミー」を生み出した熱狂的な人気は、これからもゴルフ界の「キング」として、永遠に語り継がれていくでしょうね。
北野達郎