ワイヤレスイヤホンのトラブル増! 駅のホームに落下したらどうする? 電車での使用マナーについて考える
●電車内でのイヤホンがもたらす損失とは?
ワイヤレスイヤホンを線路に落とすことは、駅員の作業が増えるだけでなく、ダイヤ乱れの原因にもなります。 また、自分で拾おうと線路に降りれば、命の危険につながりかねません。 では、鉄道事業者は、増え続けるワイヤレスイヤホンの落とし物にどのような対策をとっているのでしょうか。
JR東日本の広報担当者は、落とし物対策について次のように話します。 「イヤホンなどの極小物は拾得するのが難しく、お客さまをお待たせする場合もあることから、線路内に落とさないよう注意を呼び掛けるキャンペーンを関東の鉄道事業者12社局と合同で開催しました」 こうしたキャンペーンでは、ポスターや車内ビジョン、車内放送を使い、落としたときには絶対に線路に降りず、駅員に声をかけるよう訴えています。 2024年は、「この春は、しまっていこう!キャンペーン」として3月18日から5月31日に実施しました。 駅でのイヤホンの使い方について、前出の担当者は次のように語ります。 「ホーム上及び列車乗降時では、ワイヤレスイヤホンのつけ外しの際は、列車の乗降時や歩きながらはお控えいただき、落ち着いた場所で立ち止まってからつけ外しいただくなど、お気をつけいただくようお願いいたします」 さらに、電車内での注意について、次のように話します。 「列車内では周りのお客さまへのご配慮のうえ、特に音漏れなどにはご留意いただいたご利用をお願いいたします」 なお、健康面からは、イヤホン難聴が指摘されています。 人の耳は、大きな音に長時間さらされるほど、音を電気信号に変える細胞が傷つき、壊れてしまいます。そのため、音を感じ取りにくくなり、難聴を引き起こす可能性があります。 ところが電車内は、走行音や車内アナウンスなどにより大きな音が響く環境です。そのなかでイヤホンを使うには音量を上げねばならず、耳に負担をかけざるをえません。 こうしたイヤホン難聴の増加に、WHOは警鐘を鳴らしています。対策として、周囲の騒音を低減する、ノイズキャンセリング機能付きのイヤホンを使用するほか、イヤホンで聞く時間を1日1時間未満にすることを勧めています。 ※ ※ ※ 電車でワイヤレスイヤホンを使うときは、マナーのほかにも注意したいことがあるようです。
Peacock Blue K.K.