40歳の出田裕一、39歳の加藤寿との大ベテラン対決で5回TKO勝ちして3度目の防衛 「年齢は気にしていない。(防衛)10回はいきたい」
プロボクシングの日本スーパーウエルター級タイトルマッチが8日、東京・後楽園ホールで行われた。王者の出田裕一(40)=三迫=が同級3位の加藤寿(39)=熊谷コサカ=に5回2分44秒TKO勝ち。3度目の防衛を果たした。 40歳vs39歳という大ベテラン対決は、1学年上の王者が制した。 「結果としては倒して勝てたので、自分が思い描いた結果にはなったんですけど、やってきたことはまるで出なかったので、反省点は残る試合でした」 試合前日に40歳となった出田は、1回から足を使いながらアウトボクシングを展開する加藤にプレスをかけ続ける。4回に右ストレートでダウンを奪い、さらに右フックでダウンを追加して打ち合いに持ち込む。加藤も左の強打で対抗したが、5回に右ストレートを効かせたところでレフェリーが割って入った。 2月に同級1位だった小林柾貴(角海老宝石)に2-1の7回負傷判定勝ちし、2度目の防衛に成功。5月には第2子となる長男・琉翔くんが誕生した。長男誕生後初めての試合で「勝たねば」と気合十分で臨んだが、やや空回りし、被弾が多かったことや頭を下げて打つことがあまりできなかったことを悔しがった。 試合前日が誕生日で40歳1日での日本王座防衛は、自身が持つ39歳4カ月6日の最年長記録を更新。「年齢は気にしていない。(防衛)10回はいきたい」と長期防衛を目指す意向を示した。 次戦は最強挑戦者決定戦(11月21日、後楽園ホール)で対戦する同級1位の左右田泰臣(36)=EBISUK'SBOX=と、同級2位の豊嶋亮太(28)=帝拳=の勝者の挑戦を、日本王者が指名試合を行うチャンピオンカーニバルで来春にも受ける予定。出田は「豊嶋くんとやってみたい」と元東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック、日本ウエルター級王者との対戦を希望した。 興行は動画配信サービスのFODプレミアムで生配信された。プロ戦績は出田が36戦19勝(10KO)16敗1分け、加藤が27戦12勝(8KO)13敗2分けとなった。(尾﨑陽介)