息子が大学へ進学するか迷っています。高卒と大卒では「初任給」に違いがありますか?
一般財団法人 労務行政研究所が行った「2023年度 新入社員の初任給調査」によると、2023年度の大卒の初任給は22万5686円、高卒の初任給が18万3388円でした。大卒と高卒では、4万2298円の差で大卒の方が高いと分かりました。 もちろん、職種や業界により初任給の金額は異なりますが、初任給をより多く得たい場合は大学を卒業してから就職する方がいいと考えられます。高卒と大卒には初任給以外にもさまざまな特徴の違いがあります。それぞれのメリットを知ることで、どちらが自分の目的に合った進路か判断できるようにしましょう。
高卒で働くメリット
ここでは高校を卒業して大学進学せずに就職するメリットを紹介します。特に専門的な分野や職人など高い技術が必要な仕事において、早いうちから経験を積むことはメリットになるでしょう。 ■早いうちから社会を経験できる 高卒で働くメリットの一つが大卒よりも早く社会人経験が積めることです。早く社会に出れば、その分だけ社会人としてのマナーや常識を身に付ける機会が増えます。また、専門的な技術が必要な職人のような職種であれば、長い間経験を積む必要があります。そのため、高卒から社会に出ることで経験を積める期間が長くなり、早くから技術を磨くことが可能です。 ■大学の学費を節約できる 高卒で働きに出ると、当たり前ですが大学に通う場合の学費がかかりません。さらに社会人として働きに出ていれば、大学生のアルバイトよりも安定した収入が得られます。 大学に通う場合、授業料だけではなく教材費や生活費などさまざまな面で出費が増えますが、高卒で働き始めることで、学費の分だけ負担が減ります。奨学金の返済も発生しないため、毎月の給料から差し引かれることもありません。 ■早くから自分で稼ぐ力を身に付けられる 高卒で10代のうちから働き始めることは、経済的な自立を早くに達成できるメリットがあります。また、仕事をこなして給料をもらうことで自己管理能力や責任感、時間管理、コミュニケーションスキルなどの向上にも役立ち、さらに稼いでいくための基盤を早くから築けます。 また、稼ぐ力を身に付けて家計を管理しようとすれば、支出を見直して節約したり、余裕ができたら貯蓄をしたり、将来に向けての資産管理能力も早くから身に付けられるでしょう。