ガーディアンズに勝利し、ナインを迎えるタイガースのヒンチ監督（右から２人目）（ＡＰ）

◇9日（日本時間10日）MLB地区シリーズ第3戦　ア・リーグ　タイガース3―0ガーディアンズ（デトロイト） 　タイガース（第6シード）は、地元の地区シリーズ第3戦でガーディアンズ（第2シード）に完封勝利。5回戦制のシリーズを2勝1敗とし、11年ぶりのリーグ優勝決定シリーズ進出に王手をかけた。 　完璧なリレーで格上を土俵際に追い詰めた。タイガースは新人右腕キーダー・モンテロ（24）がオープナーとして先発マウンドに上がると、1イニングを三者凡退にピシャリ。ヒンチ監督が「きょうは全員に準備させる」と語っていた通り、そこから5人の投手をつぎ込むと、得点圏に走者を置いて8打数無安打と肝心な場面で1本を許さなかった。 　3―0で迎えた9回2死。6人目の投手としてマウンドに上がった左腕ホルトンが最後の打者を151キロの直球で空振り三振に仕留めると、球場全体が怒号のような歓声に包まれ、ファンはチームカラーのオレンジのタオルを振り回した。 　入場者数4万4885人は、コメリカパーク観客動員の最多記録を更新。「Motor City MAGIC（自動車の街の魔法）」の応援ボードも掲げられた。 　試合を全米中継した放送局TBSのブライアン・アンダーソン実況は、試合終了の瞬間を「『Exclamation point（感嘆符）』の瞬間です！」と表現。オレンジの波が揺れるように見えるスタンドに「何という光景でしょう。彼らは本当に長い間、10年間もこれを待ち望んでいたのです。この球場で最後にポストシーズンの勝利を挙げたのは11年も前なのです」と、しみじみと語った。 　10日（同11日）の第4戦の開催地も、この日と同じホームのデトロイト。ファンの声を背に、一気の勝ち抜けを狙う。(写真はAP)