中国、人民元の手綱緩める-中心レートは昨年11月以来の元安水準
(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)は20日、人民元取引の中心レートを昨年11月以来の元安水準に設定した。当局が元相場の手綱を緩めつつあることを示唆している。
人民銀はこの日の中心レートを1ドル=7.1192元に設定。前日に比べて0.0033元の元安・ドル高水準となった。
中国本土の人民元は7.26元前後でほぼ変わらず。一方、オフショア人民元は年初来安値を更新した。人民銀は20日、貸出金利の指標となるローンプライムレート(LPR)を据え置くと発表。元安圧力は根強く、当局による緩和余地も限られている。
中国の貸出金利指標LPR、6月も据え置き-人民銀は慎重姿勢
オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアジア調査責任者、クーン・ゴー氏は「人民元の中心レートは次の心理的な節目である7.12元に近づきつつある」と指摘。中心レートの上下2%に制限されている対ドル許容変動幅の下限(7.2616元)を踏まえると、「当局が元安圧力を幾分和らげるため、もう少し元下落を容認していることを示している」と分析する一方、当局が大幅な元安を認めるとは見込んでいないとも述べた。
原題:China Loosens Grip on Yuan With Weakest Fixing Since November、Yuan Reference Rate at 7.1192 Per USD; Estimate 7.2572(抜粋)
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