真っ赤なリールはエースの証!『グラビアス侍』を三原直之が語る!
グラビアス侍の新構造
従来のグラビアスはノーシンカーからビッグベイトまで幅広く使えるリール。侍はそれ以上に重いルアーやパワーゲームに性能を振った、というのが大まかな特徴である。では、既出のハンドル以外、構造はどこが変わっているのだろうか? 三原「まず、スプールが変わっています。スプール径は変えずにスプールの幅を広げることで糸巻き量を増やしました。スプール幅を広げるとリール自体がゴツくなりがちなんですが、パーミングカップは共通で、見た目の印象はさほど変わらないです。あと、侍にはMCスクエアードのセラミックベアリングが入っている。このベアリングがとにかく凄くて、入れるだけでキャストフィールが変わっちゃう。従来のリールに持ち替えると狙った場所の30センチ手前にルアーが落ちてしまうとか、タックルバランスが変わるのが実感できるベアリングです」 さらに、巻き心地やパワー、そして耐久性にも大きく影響するメインギアが侍では新しくなっているそうだ。 三原「ギアが変わって、かなり巻き心地がよくなっています。もう全然違いました。ジーニアスプロジェクト代表の青木さんからサンプルを渡されて回してみたときに、すぐにわかるくらいの変化がありましたね」
侍のギア比はふたつ。どっちを選べばいい?
グラビアス侍に設定されたギア比は8・1:1と5・6:1の2種類。一般的なエクストラハイギアとノーマルギアという両極端に振られているのが特徴。いわゆる〝普通のハイギア〞に当たるギア比7くらいの設定はなし。では、それぞれの使い道を伺おう。 三原「8・1は太いハリを指すような釣りに使ってください。大きいワーム、バルキーなワーム、もしくはビッグベイトなど。そういうルアーを食うバスはデカいので、その硬い口に太いハリを刺すとなると、食った瞬間の糸フケの取り方でフッキングが決まるかどうかが変わってきます。S字系ビッグベイトもバスがチェイスしてきて、最後のジャークで食ってくる場合、糸フケが出た瞬間に食ってくるので、その糸フケをリーリングで素早く取れる。そういう釣りにはギア比8・1を使います」 ノーマルギアの5・6はというと、8・1とのわかりやすい使い分けの指標があるそうだ。 三原「太いフックを使うなら8・1。リップ付きの大きいルアーなら5・6。例えば、ビッグベイトのクランキングやマグナムクランクは8・1だと巻き抵抗がしんどい、速巻きしすぎるとルアーの動きが破綻してしまう、ストラクチャーに当たって跳ねすぎる、というデメリットを感じている。なので、巻き抵抗が小さいローギアがおすすめです」 グラビアス侍はパワーゲーム用リールといえど重すぎたりゴツすぎたりもしない、使いやすいリールのままパワーアップしているという。実践的パワーゲームを志すならば、間違いのない一台だろう。