5か月ぶり復帰で攻撃的3バック再挑戦のDF橋岡大樹「ケガをしているときも代表のことを考えていた」
6月シリーズ以来、5か月ぶりの日本代表復帰。今夏の左ふくらはぎ負傷から復帰したDF橋岡大樹(ルートン・タウン)は、湿度80%超えの蒸し暑さの中でハツラツとした表情を見せながら汗を流していた。 【写真】「全然違う」「びびるくらいに…」久保建英の9年前と現在の比較写真に反響 ビルドアップからシュートで終わる練習では、右センターバックの位置からボールをつないだり、右ウイングバックの位置から逆サイドの裏のスペースへのクロスを供給したり、ひとつひとつのプレーに意味を持たせている様子がはっきり伝わった。最後は、センターバック勢でロングボールを跳ね返すメニュー。笑顔で練習を締めくくった。 「今、ケガ人もいますけど、ケガ人が戻ってきたら本当に(ライバルが)多い中で、僕が今どうやってアピールできるかが大事なところだと思う。頑張りたい」 橋岡が言うように、日本代表DF陣は冨安健洋、伊藤洋輝、中山雄太に加え、谷口彰悟も負傷離脱中。実力者が不在の中、森保ジャパンにとっても橋岡にとってもインドネシア戦は重要な試合になる。 たしかな強みはある。右センターバックでも右ウイングバックでもプレーできるうえに、先発でもクローザーでもプレーできる臨機応変さがあるということだ。 「何が起きるか分からないし、僕がどのポジションで出るかもわかんない。常に出るんだぞという気持ちで準備はしているので、練習からも見せていけたらいい」(橋岡) リベンジの気持ちもある。6月のW杯アジア2次予選ミャンマー戦から始めた攻撃的3バックシステム。橋岡はこのミャンマー戦で先発したものの初めてのシステムで特に前半は手探りの部分も多く、試合には5-0で勝利したが、個人としては不完全燃焼な90分間だった。その後は負傷で代表から離れたが、自身が呼ばれていない9、10月の代表戦についてもスタッフを通じて戦術の狙いを把握してきた。 そのうえで現在の3バックについては「守備の部分で後ろの3枚がしっかり固め、ウイングに攻撃的な選手が多いので、前の選手が崩していってくれるという意味では、後ろはしっかり守って、守ったボールをしっかり取ってつなげるというところまでやらないといけない」と見ている。 「日本代表は、アジアのトップチーム。負けてはいけないチームだと思う。その中で、あの引き分けだった試合(オーストラリア戦)もそうですが、自分が何をできるかわからないですけど、自分の力をチームに還元できるように、ケガしているところでもいろいろ代表のことも考えていた。今回はチャンスがあれば絶対に見せたい。できるんだということを見せたい」。橋岡のプレーに注目だ。 (取材・文 矢内由美子)