2回KO勝ちで4度目の防衛に成功した松本圭佑

プロボクシングの日本フェザー級タイトルマッチが17日、東京・後楽園ホールで行われた。王者の松本圭佑（25）＝大橋＝が、同級7位の中川公弘（33）＝ワタナベ＝に2回2分25秒KO勝ち。4度目の防衛に成功した。 試合開始のゴングとともに、中川が猛烈な勢いで攻め立てる奇襲攻撃を仕掛けた。松本は「びっくりはした」と少し面食らったが、冷静に対処。2回に右フックでダウンを奪う。右ストレートからのラッシュでダウンを追加し、さらに連打でダウンを奪取。中川は三度（みたび）立ち上がったが、レフェリーが10カウントを数え上げた。 5戦ぶりのKO勝利を挙げた松本は「勝ててほっとした。KO勝ちは久しぶりなので。プロのボクシングが難しいなと思い悩むこともあったんですけど、ひたむきにやってきたことが実を結んだのかなと思います。まだまだ伸びしろがあると思うので、また頑張りたいなって思うような結果になりました」などと、勝利者インタビューで語った。 6月の3度目の防衛戦では同級8位だった藤田裕史（井岡）にフルマークの判定勝ちも、力の差がある相手からダウンを奪うこともできないもどかしい試合内容に大反省。父で元東洋太平洋、日本同級王者、大橋ジムの松本好二チーフトレーナー（55）からも厳しい言葉をかけられた。 直後は「負けたかのごとく落ち込んだ」というが、「勝って反省できたことはありがたい」と切り替え、「原点に戻って、基礎練習だったりとかそういったものを大事に練習してきたのと、あとは気持ちの部分でプロとして、どういう闘い方をすべきなのかっていうのを考えてやっていました」と前戦からの日々を説明。「見に来ていただいたお客さんに途中で帰られないような試合を、これからも突き詰めていきたいと思っています」とプロとしての決意を述べた。 大橋ジムの大橋秀行会長（59）は、次戦は日本王者が指名試合を闘う来春のチャンピオンカーニバルになることが有力とし、「それが終わったら世界戦を組む」。5度目の防衛を果たせば、世界初挑戦させる意向を示した。 興行は動画配信サービスのLeminoで午後5時45分から無料生配信された。プロ戦績は松本が12戦12勝（8KO）、中川が19戦10勝（5KO）7敗2分けとなった。（尾﨑陽介）