登録作品は900冊以上!津高生の『推し本』に県内高校も興味津々、同世代の推しコメントに“いいね!”で共感「どんな本を読んだらいいかわからない、という生徒に活用してもらいたい」
「津高生の推し本」の中身を検討するなかで、井戸本さんは「他の三重県内の学校図書館からも感想を集めることができたら、より多彩な感想が集まるのではないか」と考え、将来的に他校が参加できることを想定したシステムづくりを提案。 2024年2月に「津高生の推し本」として始まったウェブページは、同年3月に同取り組みに賛同していた『いなべ総合学園高校』が参加し、「津高+いな総 生徒の推し本」としてリニューアル。その後、三重県立川越高等学校や三重県立川越高等学校など7校が加わり、「三重の高校生の推し本」へとなったという。
9月20日時点で登録されている作品は900冊以上、感想は1,000件以上となった「三重の高校生の推し本」。 井戸本さんは同ページについて、「“本を読みたいけど、どんな本を読んだらいいかわからない”という生徒に活用してもらいたいと思っています」と話す。その目的を果たすため、トップページは最新の“推しコメント”がついた本の表紙が並ぶ仕組みを導入。“推しコメント”には、「#泣ける」「#笑える」などハッシュタグを付けることで、タグ名でも本を検索できるシステムへと仕上げた。 また、推しコメントそれぞれに「いいね」ボタンを押せる工夫も。井戸本さんは、「推しコメントを書いた生徒には、自分のコメントに「いいね」がつくことで、“またコメントを書こう”という気になって欲しいと思っています。いずれは、「いいね」が多い推しコメントの紹介などもしてみたいです」と今後の展望を明かした。 学校によって推しコメントがつく本も様々、多彩な本と出会える可能性がある「三重の高校生の推し本」。全9校の生徒たちから寄せられる、多種多様な情報をどのように管理しているのだろうか。 井戸本さんによると、同ページには「学校司書の目を通した後で登録する」というルールが設けられており、生徒たちが登録した情報がそのままウェブに公開されるのではなく、必ず学校司書の確認・登録作業を経て、公開する流れをとっているという。 時には、生徒を通じて本を読んだ保護者から感想が届くこともあり、津高校では保護者の感想も“推しコメント”として掲載しているそうだ。