幻の名車「トヨタ2000GT」も展示 昭和の名車の修理専門店が盛況 運営は山形トヨタ
山形トヨタ自動車(山形市)のクラシックカー修理専門店「CRG(クラシックカー・レストア・ガレージ)カスタマイズファクトリー」が盛況だ。愛好家の間で評判が広がり、予約は来年3月まで入っている。整備方法や部品を入手するノウハウを持つベテラン整備士を新たに雇用し、失われつつある技術の継承を目指す。(山形総局・渡辺拓斗) 【写真】昔の車を展示した店内 ■ベテラン整備士雇用、技術継承目指す 1965~95年に製造販売された車の点検やレストア(再生)に特化した店舗として今年4月、山形市清住町にオープンした。半年で取り扱った車は約20台。利用者の3分の1は県外で、北海道から持ち込まれることもあった。 クラシックカー整備は個人や小規模の工場が担うことが多い。通常の車検整備などと並行作業になるため、工期が長くなる傾向にある。皮の張り直しなど専門的な作業は、同社のネットワークを生かして他の業者に依頼。分業体制を構築して工期の短縮を図った。 クラシックカーの人気は根強いが、整備士は高齢化が進んでいる。山形トヨタ自動車では50~60代の整備士2人を新たに雇用。技術と知識を若い世代に伝える。 店内には「幻の名車」と呼ばれるスポーツカー「トヨタ2000GT」など15台を展示し、60~70年代の車雑誌約200冊も並ぶ。愛好家の交流の場としても人気だ。 同社の鈴木吉徳社長は「採算が取れるか分からない未知の世界だったが、県内外から多くの問い合わせがあった。整備技術の継承を進め、愛車に乗り続ける人の力になりたい」と話す。 営業時間は午前10時~午後6時。連絡先は023(643)1911。
河北新報