蜷川実花の大規模な作品も。初夏の青森でアートを堪能しよう! 5つの美術館・アートセンターが連動し展覧会開催
蜷川実花の壮大な作品を弘前れんが倉庫美術館で
弘前れんが倉庫美術館での展覧会「蜷川実花展 with EiM:儚くも煌めく境界 Where Humanity Meets Nature」では、写真家・映画監督の蜷川実花が、データサイエンティストの宮田裕章、セットデザイナーのEnzo、クリエイティブディレクターの桑名功らと結成したクリエイティブチーム〈EiM〉との協働により実現した大規模な作品が登場。 蜷川氏が、弘前で撮影した桜の写真など、人の手とまなざしに育まれた花や木々を捉えた作品群も展示されています。展覧会を通じて、人間と自然との関係性や蜷川氏のフィルターを通した美しい自然の営みを発見することができるのでは。 また、もうひとつのメイン企画である「弘前エクスチェンジ#06『白神覗見考』」は、青森県南西部に位置し、弘前市を含む津軽平野を流れる岩木川の源流の地でもある白神山地をテーマに実施するリサーチ・プロジェクト。 狩野哲郎、佐藤朋子、永沢碧衣、L PACK. の4組のアーティストたちが、作品展示や、ワークショップ、トークイベントなどを実施します。古くから人々の生活を支えてきた川の源となる山々に目を向け、そこに息づく動植物や人々の営みの時間が積み重なる景色に触れることで、いつもの風景が異なるものに見えてくるきっかけとなることでしょう。 information 蜷川実花展 with EiM:儚くも煌めく境界 Where Humanity Meets Nature 弘前エクスチェンジ#06「白神覗見考」 期間:開催中~~9月1日(日) 開催場所:弘前れんが倉庫美術館 住所:青森県弘前市吉野町2-1 時間:9:00~17:00(最終入館16:30) 休館日:火曜 ※8月6日(火)は開館 ■一期一会の出会いが新たな芸術を生み出す 八戸市美術館では、同館のコンセプトである「出会いと学びのアートファーム」を体現するプロジェクト〈エンジョイ! アートファーム!!〉を開催。 磯島未来、漆畑幸男、しばやまいぬ、蜂屋雄士、東方悠平の5人のアーティストが、同館を象徴する空間「ジャイアントルーム」で、作品の鑑賞や絵を描いたり、トークプログラムへの参加など、来館者と共につくり、楽しむプロジェクトを展開。その交流から生まれる多様な創造が、同館ひいては青森のまちをさらに魅力あるものにします。 information エンジョイ ! アートファーム !! 期間:開催中~2024年9月1日(日) 開催場所:八戸市美術館 ジャイアントルーム 住所:青森県八戸市番町10-4 時間:10:00~19:00 休館日:火曜、6月26日(水) ※8月13日(火)は開館 ■国内外の若手作家の作品から、 人と自然の関係を再考する 資本主義などの近代の人間の理性的な営みからこぼれ落ちた存在や思考に目を向け、現代の新たな道筋を照らすヒントになるような作品を集めた十和田市現代美術館の『野良になる』。 集められたアーティストは、日本とアメリカにルーツがあり、トランスジェンダー女性としての生き方を彫刻で表現する丹羽海子、学校教育を離れ、研ぎ澄まされた感性で風景を描く䑓原蓉子(だいはら・ようこ)、人間と動植物の生が交錯する関係を題材に、映像や料理作品を手がける永田康祐、植民地時代以前から伝わるブラジルの伝統から、植物と人間の関係性を問い直す作品を制作するアナイス・カレニンなど。多様な視点から自然を捉えるアーティストの表現を紹介します。 国内外の若手作家の新作を中心に、彫刻や映像、ウールのタペストリー、サウンド、インスタレーション、食など、多岐にわたる表現形式を用いた国内外の若手作家の作品から、人と自然の関係の有様を再考することができるでしょう。 information 野良になる 期間:開催中~2024年11月17日(日) 開催場所:十和田市現代美術館 住所:青森県十和田市西二番町10-9(官庁街通り沿い、消防署となり) 時間:9:00~17:00 (最終入場時間 16:30) 休館日:月曜 祝日の場合はその翌日 ※7月15日(月)、29日(月)、8月5日(月)、13日(火)、9月16日(月)、23日(月)、10月14日(月)、11月4日(月)は開館