クラウンシリーズでもっともアグレッシブなスタイリング トヨタ「クラウンスポーツ」が販売絶好調のワケ
販売絶好調、と聞くのが、トヨタ「クラウンスポーツ」。2023年10月に受注が開始された、「新しいカタチのスポーツSUV」(トヨタ)です。 【内装など細部の画像を見る】 2023年12月にドライブできたのは、先行発売された「ハイブリッド(HEV)」。スポーツの名にふさわしい走行性能を実現したかったという開発者の言葉に、なるほどとうなづける出来映えでした。
■クラウンシリーズでもっともアグレッシブなスタイリング
クラウンスポーツは、16代目になる新型クラウンシリーズの1台。4つのバリエーションという驚きの展開の中、クラウンでもスポーティなモデルが欲しいという顧客向けに開発されています。 まずスタイリング。クラウンシリーズでもっともアグレッシブで、まとまりよく見えるフロントマスクは、大きなバンパー一体型エアダムが力強い印象です。 側面から見ると、4720mmの全長に対して1565mmに抑えられた全高のおかげで、SUVと言われるわりに、はるかにスポーティに見えます。 トヨタでいうと、ハリアーとの近似性が頭に浮かびましたが、ハリアーよりホイールベースが80mm長いのに対して、全高は95mm低いので、並べてみると、まったく違う雰囲気でしょう。 しかもクラウンスポーツは、後輪まわりのフェンダーの力強い張りだしが眼を惹きます。これだけ立体的なボディパネルを成型するのは大変だったと、担当したデザイナーが教えてくれました。 クラウンスポーツHEVは、2487cc4気筒エンジンに、電気モーターの組み合わせです。前輪はエンジンで、後輪はモーターで駆動する、いわゆる「E-Four」が採用されています。 ちょっとマニアックですが、クラウンシリーズの凝っているところは、同じクラウンでも、車型どころか、ドライブトレインが何種類も用意されているところ。 クラウンスポーツは、HEVもこのあと登場するPHEV(プラグインハイブリッド)も、「クロスオーバーG」と同じ、シリーズパラレルハイブリッド。 一方「セダンHEV」は4段ギアを組み込んだマルチステージハイブリッド、「クロスオーバーRS」はエンジンとモーターを直結させる機構に加え後輪駆動用のモーターを大型化したデュアルブーストハイブリッドなのです。 クラウンスポーツは基本的にクラウンクロスオーバーと土台になるプラットフォームを共用しますが、「動力性能を追求して」(トヨタのエンジニア)サイズはややコンパクトになっています。 ホイールベースは80mm短縮されていることをはじめ、全長は210mm短くなっています。一方で、全幅は40mm拡大し、全高は25mm上がっています。