福山市で1億4000万円の詐欺被害 ビデオ通話で警察手帳のようなもの示す
広島県警福山西署は30日、保健所職員や警察官をかたる特殊詐欺で、福山市の60代女性が約1億4千万円分の暗号資産をだまし取られたと発表した。広島県警によると、県内の特殊詐欺事件の被害額では過去3番目の多さという。 【画像】1憶4000万円の詐欺被害を発表した広島県警福山西署 同署によると、9月7日、保健所職員をかたる男から「あなた名義の処方箋で買われた睡眠薬が大量に出回っている」と女性方に電話があった。この男から宮城県警仙台中央署の警察官を名乗る男に代わり「詐欺犯人を逮捕したらあなた名義のキャッシュカードがあった」などと言われた。 その後、警察官役の男からLINE(ライン)のビデオ通話で警察手帳のようなものを示され「マネーロンダリング(資金洗浄)に利用されている疑いがあり、資産を差し押さえる」と言われた。検察官役も加わって差し押さえの回避名目で暗号資産取引所のアカウントの開設などを指示され、女性は10月11~25日、指定先へ14回にわたって計1億3943万7千円分の暗号資産を送信した。 送信を繰り返し、生命保険の解約まで求められたことを不審に思った女性が26日、宮城県警に問い合わせて発覚した。
中国新聞社