後藤真希「大胆なカットもリラックスして撮れた」自然体詰まった写真集の裏側
◆オーディションでの頑張り方がわからなかった
──新しい写真集のタイトルが『flos』(=花)ですが、後藤さんがこれまでの芸能生活で「花を咲かせられたな」と思ったできごとはなんですか。 後藤:何年か前に『「ザ・マスクド・シンガー」シーズン2』(Amazon プライムビデオ)に出たことです。正体を隠して歌い、審査される番組だったんですが、まさか優勝できるとは思っていなくて、久しぶりに「頑張って良かったな」と思えた。あのときは「頑張って育てた種に花が咲いた」と感じました。 ──そのときの「花」を言い換えるとしたら「達成感」でしょうか。それとも「周囲からの評価」とか? 後藤:あの番組って本当に怖いんですよ。結果の集計時間が長くて、結果を知っている周りのスタッフさんたちが顔色を変えないので、不安で不安で仕方なくて。ものすごく緊張しました。正直、モーニング娘。のオーディションよりもずっとドキドキしていて、芸能生活で一番キツかったかもしれない。だからこそ優勝は「達成感」を強く感じたし、嬉しかったです。 私にとっては、オーディションって「頑張りようがないもの」でした。頑張り方がわからない、というか……。モーニング娘。のオーディション企画があった『ASAYAN』(テレビ東京)ではずっとカメラを回していただいたんですけど、当時はカメラの映り方も知らないし大人の事情も知らない。だから、他のオーディション参加者が練習していても私は自由に過ごしていて、「頑張った!」っていう感覚はなかったです。 ──自分のままで合格を勝ち取ったのが、モーニング娘。のオーディションだった。 後藤:モーニング娘。のオーディション以降は、人と比べられるのが嫌で、実は私は「オーディション」というものを避けてきました。「この舞台のオーディションがあります」と言われたら「じゃあ、私はその期間は休みますね」って(笑)。だから『ザ・マスクド・シンガー』では、久しぶりにオーディションのようなものに参加して、自分の何を見られているのか考えるとすごく怖かったです。そのプレッシャーのなかで勝ち取った優勝だったので、ここまで歌を続けてきて良かったと改めて思いました。