森ひかる “ありのまま”で五輪切符 東京五輪は涙の予選敗退も アナ雪・エルサの歌詞で自然体に「自分を信じています」
「トランポリン・グランドチャンピオンシップ」(12日、ヤマト市民体育館前橋) 男女各1枠のパリ五輪代表切符をかけて行われ、女子で東京五輪代表の森ひかる(24)=TOKIOインカラミ=が優勝し、2大会連続の五輪代表に内定した。 【写真】可愛くて超オシャレなエルサのネイル!大舞台にふさわしい、こん身の作品 森は予選1回目の演技から56・000点の高得点をいきなりマークすると、右手で力強くガッツポーズして喜んだ。予選2回目は着地点から大きく外れて演技続行が不可となったが、決勝では演技をまとめて立て直し、再び右手でガッツポーズし、観客に手を振っていた。 19年世界選手権の個人で金メダルを獲得し、一躍話題になった。金メダル候補として挑んだ21年東京五輪ではまさかの予選敗退となり大号泣。プレッシャーから「ジャンプも跳べない日があった」と苦しい胸の内を告白した。その後は金沢市内のすし屋でのアルバイトをするなど、一度競技と距離を置いたが、「いろいろ経験できて、やっぱりトランポリンは楽しいと感じることができた」と、再び夢舞台を目指すことを決断した。 この日は、ディズニー映画『アナと雪の女王』のエルサをイメージした衣装とネイルで挑んだ。白色や水色が基調となっており、左手の薬指にはエルサの顔も入っている“勝負ネイル”。演技後には「一番アピールしたかったもの」と笑顔でネイルを見せた。 衣装に取り入れようと思ったのは、元々ディズーニー好きだったことや今年1月に拠点を移した金沢でたまたま雪が降っていて「楽しくなった」ことが理由だった。「練習の時から音楽を聴いて気持ちをあげたりしていて。(アナ雪の)音楽の中に私に響くワードが入っていて、それを聞くと気持ちにスイッチが入る。そういう思いがあったのでエルサにしようと思いました」と、劇中でエルサが歌う『Let It Go』の歌詞「ありのまま」が、心に染みたという。 拠点を移したばかりの金沢では能登半島地震の影響を受けたこともあった。苦難は何度も訪れたが、再起してつかんだ五輪切符。夢舞台へは「自分の気持ちに正直に、そのときにできることを一生懸命、頑張りすぎず頑張りたいと思います」と意気込んだ。「自分の気持ちに正直にやりたいことを常にやってきたので、たどってきた道にはすごく自信があるというか、自分を信じています」。24歳は自然体でつかんだ五輪切符を誇った。