巨人のリーグ制覇に大きく貢献 菅野智之が衝撃受けた「同学年の強打者」は
対戦相手として見た丸
リーグ優勝の立役者となった菅野と丸は2019年1月に週刊ベースボールで対談している。丸は前年に広島でリーグ3連覇を達成。同年オフに巨人にFA移籍した。菅野は対戦相手として見た丸について、こう語っていた。 「僕もキャリアを重ねて、マウンドでは、『こういうときにこういうボールを投げてみたらどうかな?』とか考えながら丸に対しても投げているんだけど、18年(打率.313)は衝撃的な打席がいくつかあったんだよ。例えば7月6日の東京ドームでの広島戦。この試合は完封ペースで丸も2三振に抑えていたんだけど、8回二死走者なしの第4打席。ベンチでは阿部(阿部慎之助)さんともいろいろ配球について話していて、良い機会だったから、初球、ゾーン内にフォークを投げてみたんだよ。そうしたら、カーンとレフト前にヒットを打たれて」 「これはビックリした。初球のフォークを打つんだ、と。意表もついているし、絶対に予想しない球。それを甘く入ったからといって反応して打っちゃうんだから、これは恐いバッターだなと。あと、8月11日のマツダでの試合。0対1で負けていて、6回先頭で丸。3ボール1ストライクから外にツーシームを投げたら……」 「あれもね……。この試合も前の打席まで四球と三振。まあ、抑えていたわけよ。それも良い感じで、フォークで空振り三振。打たれたツーシームも外低め、狙ったところだよ。それをあそこまで持っていくか、と。マウンドで何度も首をかしげたよ」 巨人に移籍後は順風満帆だったわけではない。だが、何度も逆境を乗り越えてきた。まだ戦いは続く。短期決戦でも頼りになるキーマンだ。 写真=BBM
週刊ベースボール