磯村勇斗、過去の理不尽な経験と作品のテーマが共鳴 オファーに即決
磯村勇斗が12日、都内で行われた映画『若き見知らぬ者たち』公開記念舞台あいさつに登壇し、本作の出演を即決したことや、撮影時のエピソードなどを語った。この日は、岸井ゆきの、福山翔大、染谷将太、内山拓也監督も来場した。 【画像】公開記念舞台あいさつの様子 日本・フランス・韓国・香港の合作となる本作は、『佐々木、イン、マイマイン』などの内山監督による人間ドラマ。亡き父の借金返済や母の介護に追われる家族の問題と、自身の人生とのはざまで葛藤する青年・彩人(磯村)の姿を描く。
磯村は「自分も理不尽なことはよく経験してきました。そういう過去の経験と作品のテーマが自分の中で共鳴していったので、彩人を体現しながら、自分の中にたまっているむしゃくしゃしたものをどう表現したらいいのかな? と考えた時に、いい脚本と出会えたなと思い、すぐにオファーを受けました」と回顧。
彩人の弟で格闘家を目指す壮平役の福山は約1年にわたりトレーニングを積み、本番では7分間の長回しで試合の撮影に挑戦した。磯村はクランクアップしたにも関わらず見学に行ったそうで、「出演者の方たちには内緒にして、こっそり客席の暗い所から応援していました。一番大事なシーンで、クランクアップしている自分が『はい!』と行ったら彼が崩れてしまうと思ったので静かに見て、全部が終わったら会いに行ってハグをしました」と明かす。
福山が「めちゃくちゃうれしくて……。磯村さんは現場でずっと兄・彩人としていてくださって、最後の最後までいてくれるのか……とうれしかったです」と感謝すると、磯村は「俺も見られてうれしかったよ。感動しちゃったもん」と健闘をたたえた。
作品にちなみ、「名もなき若き時代の夢」を問われると、磯村は「僕はずっと役者をやりたいと言ってきた」と回答。彩人の恋人・日向役の岸井は「3階建ての家に住みたかった。団地で生まれて育っているので、(家の)中に階段があることに憧れていた」と思い返す。