【悠木碧×平川大輔】今注目の家族再生物語『妻、小学生になる。』キャストが感じた作品の真髄とは?見どころを訊きました
原作の累計部数は300万部突破、10年前に死んだ妻が小学生として蘇る“泣ける”感動ファンタジーアニメ「妻、小学生になる。」が10月6日(日)よりTOKYO MXほかにて始まった。 【画像】ドラマ化もされた今期注目の新アニメ!悠木碧×平川大輔インタビューフォト&初回エピソードを振り返り(全15枚) 『妻、小学生になる。』は「週刊漫画TIMES」(芳文社)にて連載されていた村田椰融によるマンガ作品。愛する妻・貴恵を10年前に亡くした夫の前に、生まれ変わって10歳の小学生の姿になった妻が現れるというストーリーにはじまり、夫と娘が廃人のような生活を送っていたが、小学生になった妻のおかげで生きる喜びを取り戻す家族再生物語。2022年には堤真一、石田ゆり子、蒔田彩珠らの豪華キャストでテレビドラマ化もされ、老若男女問わず感動の声が上がり、話題となった。 そんな同作よりこの度、愛妻家の新島圭介を演じる平川大輔さん、死んだ妻・新島貴恵と小学生となった妻・白石万理華役をダブルで演じる悠木碧さんのメインキャスト2人へのインタビューを実施。作品や演じたキャラクターの印象、そして楽しみ方まで伺った。
原作で「涙を流した」演じたキャラクターの魅力、第1話の見どころとは
――まずは原作をお読みになっての感想、作品にどのような印象を持たれたかをお聞かせください。 平川:僕はオーディションのお話をいただいた時に、初めて原作を読ませていただきました。最初は対象のセリフに関わる部分を中心に読んでいたのですが、まるでどこかに本当に存在して普通に生活を営んでいそうなリアルな人間感のあるキャラクター達が織りなすドラマにぐいぐい引き込まれて続きが気になり、すぐに残りの巻も買って読みました。 ――キャスト就任時に公開されたコメントによりますと、作品を読んで「涙を流した」のだとか。 どのキャラクターにも生い立ちやそれまで生きてきた時間が感じられて、すごく感情移入してしまいました。元々涙もろいことも手伝って、あちこちのシーンで泣きながら読んでいましたね(苦笑)。 悠木:私は逆に、オーディションに受かってから全部読ませていただいたのですが、切れる場所がなく、全員の人生がちゃんと描かれていて、感動したことを覚えています。だからこそ、アニメ用に再編集されたとしても、この良さが伝わるようにちゃんとやらないといけないぞという気持ちになりました。アニメでは描かれない部分も人間の厚みとして感じてもらえるような芝居をしたいと思って取り組みました。 ――お二人は作中で妻と夫という関係です。自身の演じるキャラクターについて、改めて教えてください。 平川:僕が担当させていただいたのは、新島圭介というサラリーマンの普通のおじさんです。悠木さん演じる妻の貴恵をずっと愛し大切にする愛妻家であり、二人の間に生まれた麻衣ちゃんという一人娘も含めて、家族を愛している男でした。しかし、貴恵が亡くなってしまったことで全てが空っぽになり、笑顔も覇気も失ってしまい…そんな状態で10年を過ごしているというキャラクターです。 ――初回エピソードの走りはそうした圭介の境遇が描かれ、かなり暗い印象でしたね。原作を読み進めるうちに、自身の演じる役への印象は変わりましたか? 平川:やはり最初に見せた姿、笑顔を失っている姿は彼本来の姿ではないので、小学生の姿になった妻が帰ってきたところから、本来の彼の明るさや真摯なところ、真面目なところが出てきます。小学生になった妻との関わりや出会う人々との関係性が時にコメディタッチで描かれていくなかで、成長とはまた違うのかもしれません。 しかし、何かを乗り越えたり、やらなければならないことを自覚し、行動に移していきます。なので、始まりと最後では夫として、父親として、社会人として、人として、さらに強く、優しく、大きくなっていったような印象があります。 ――そして本作のキーパーソンでもある貴恵はなんと「妻(小学生)」という…。 悠木:そうですね。私が演じる貴恵、そして万理華は失われた妻というか、タイトルにもある「妻」と「小学生」の部分です。 平川:わかりやすい(笑) 悠木:タイトルで誤解されがちなんですけど、小学生の姿をしていますが、中身は全然大人のままなんです。小学生の姿でありながら、クラスの中でも家族の前でも、しっかり者のお母さんとして振る舞える愛情深い人物です。 ――初回エピソードでは突然圭介の目の前に訪れるシーンが最初に描かれ、インパクトが大きく、これまでの作品にはない新鮮さがありました。 コミカルで楽しい部分もありつつ、だからこそ見える大人になってから見る子供の世界のまっすぐさや、子供の姿のまま見る大人の世界の「まっすぐでいられなかった大人たち」の姿みたいなものを、貴恵の視点から見ていく作品になっているのだと思います。