自転車事故死、8年ぶりに増加 頭部損傷の9割がヘルメットなし
2023年に自転車に乗って事故死した利用者は前年比7人増の346人で、8年ぶりに前年を上回ったことが7日、警察庁の統計で分かった。約半数の174人が頭部を損傷し、うち9割超がヘルメット非着用だった。また車を運転中に携帯電話を手に持って通話したり、画面を注視したりする「ながら運転」が原因の死亡・重傷事故は、統計がある07年以降で最多の122件だった。 23年の交通事故総数は30万7930件で前年比7091件増。死者は2678人で8年ぶりに前年より増えた。重傷者は1609人増の2万7636人で、00年以来23年ぶりに前年を上回った。 自転車利用者のヘルメットを巡っては、23年4月に全年齢で着用を努力義務とする改正道交法が施行。同7月の全国調査では着用率は13.5%だった。今回の統計で19~23年の5年間の致死率は、非着用が着用の約1.9倍だった。 車のながら運転は19年に罰則が強化され、20年は死亡・重傷事故が66件に減ったが、21年以降は3年連続で増えた。