事故対応から中古車の信頼回復にも効果的!な新たな取り組み始まる。一般ユーザー向け「EDR体験会」で学ぶ、事故履歴データ活用のメリットと大切さ
その時、どんな運転をしていたのか・・・を教えてくれるEDR
EDRデータの活用については、北米のモータリゼーションでは一般的に浸透しています。近年は日本でも同様に、裁判や係争案件などで証拠として活用されるケースが少しずつ増えているようです。 一方で、一般自動車ユーザーの認知がなかなか進んでいないことも、また事実。BOSCHの日本法人を始めとするステークホルダーがそれぞれに、さまざまなアプローチでユーザーに対するパブリシティ活動を展開しています。 2024年3月9日、10日には、杉戸自動車の新社屋グランドオープン(2023年11月)の記念イベントとして、来店客向けのEDR体験会が開催されました。実施したのは、EDRを中心に自動車の「安心安全の見える化」を進める自動車関連事業者団体「EDR-DATA.JP(イーディーアールデータジャパン)」です。 体験を希望する来店者は、テスト車として用意された事故履歴のある軽自動車に乗り込み、データ抽出の作業を見学。PC上にレポート化されたさまざまな情報を見ながら、EDRを活用するメリットについて説明を受けました。 また、愛車の大型ミニバンを運転中に正面衝突事故に巻き込まれてしまったという杉戸自動車の顧客のために、EDRデータの読み出しを実施。取り出されたデータをもとに、事故時の運転がオーナーの記憶どおりだったかどうか、を確認することができたそうです。
一般への認知度向上が、EDR活用のメリットをさらに高めていく
EDR-DATA.JPの協力企業のひとつで、今回の体験会をコーディネイトしたCDR-Japan 株式会社ブリッジ代表取締役の藤田隆之氏によれば、中古車に限らず今後、EDR活用の重要性が増していく可能性が高い、と言います。 そのためEDR-DATA.JPは2024年、日本各地でEDRの有用性を認知してもらうための一般向けキャラバンの実施を予定。同時に、EDRデータの読み取りを担う専門家資格「CDRテクニシャン」の講習会を、開催することにしています。 杉戸自動車の泰楽社長も「総合病院」として、新しい店舗をEDR活用事業の拠点として育てていく構想を明らかにしています。 フェアなどを通じて中古車の信頼性を高めるだけでなく、マイカー点検など顧客への安全啓蒙活動も実施。さらに、事故が原因で起こる係争への対応をサポートする活動にも、取り組んでいくことになりそうです。 体験会を取材して感じたのは、愛車に残されている記録は、オーナーの財産でもある、ということでした。「万が一」の時にそれを積極的に活用することは、オーナーとして守られるべき大切な権利であり、それがさまざまな課題の解決に大きく貢献してくれる可能性を秘めていることは確かです。 EDRおよびCDRに関する詳細は、Webモーターマガジンの過去記事をご一読ください。また、杉戸自動車およびEDR-DATA.JPの活動については、それぞれのホームページ(CDRテクニシャン認定講習についてはCDR Japanの公式Webでスケジュールを掲載)でチェックしてください。
Webモーターマガジン
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