ストリップダンサーと御曹司の恋に待ち受ける現実――「ANORA アノーラ」ポスター&予告編公開
第77回カンヌ国際映画祭最高賞のパルムドールを受賞した、ショーン・ベイカー監督最新作「ANORA アノーラ」の日本版ポスターと予告編が披露された。 監督は、「タンジェリン」(2015)、「フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法」(17)、カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作「レッド・ロケット」(21)と、アメリカの性産業従事者やマイノリティをユーモアを交えて描き、世界中で称賛を浴びてきたベイカー。本作でもニューヨークを舞台に、ロシア系アメリカ人ストリップダンサーの女性主人公のジェットコースターのようなロマンスと騒動を時にユーモラスに、そして真摯に描く。 ニューヨークでストリップダンサーとして働くアノーラ(マイキー・マディソン)は、ある日ロシアの新興財閥の息子イヴァン(マーク・エイデルシュテイン)と出会う。イヴァンがロシアに帰るまでの7日間、1万5000ドルで“契約彼女”となり、贅沢三昧の休暇を過ごし、ラスベガスの教会で衝動的に結婚。幸せの絶頂にいた2人だったが、息子の結婚に反対するイヴァンの両親がニューヨークへ乗り込んできて大騒動へと発展する。 このほど公開された日本版ポスターには、満面の笑みを浮かべ抱き合うアノーラとイヴァンの姿が大きく描かれている。ネオンカラーのロゴも華やかで、一見幸せいっぱいの2人だが、ひび割れたデザインと「おとぎ話? ううん、現実(リアル)。」というコピーが、シンデレラストーリーのその先に待ち受ける、一筋縄ではいかない現実を暗示している。 予告編は、アノーラとイヴァンの出会いのシーンからスタート。イヴァンの契約彼女になり、ラスベガスで豪遊して結婚式をあげ、高価な結婚指輪に舞い上がるアノーラ。しかし、2人の結婚を無効にしようとする屈強な男たちが自宅を訪ねてきたことで雲行きが怪しくなり……。アノーラの絶叫の後に映し出される、米バラエティの「『プリティ・ウーマン』がディズニー映画のように見えてくる」という評論が、不穏な未来を思わせる仕上がりになっている。。 「ANORA アノーラ」は、2025年2月28日から東京・新宿ピカデリー、TOHOシネマズシャンテほか全国公開。