引退試合の山本美憂「100%集中できないことがありそうならけじめをつけたほうがいい」【RIZIN.45】
「RIZIN.45」(12月31日、埼玉・さいたまスーパーアリーナ)の前々日インタビューが12月29日、都内で開催された。引退試合に臨む山本美憂(KRAZY BEE / SPIKE22)が改めて引退に至った思いを口にした。 美憂は現RIZINスーパーアトム級王者の伊澤星花(Roys GYM)と対戦する。当初は「RIZIN.42」(5月6日、東京・有明アリーナ)で対戦の予定だったが、美憂美憂が練習中に右ヒザ全十字靱帯断裂のケガを負い、大晦日に延期となっていた。 山本は「精いっぱいやることやってきたのであとはリングの上で。いつも本当に当たり前だと思ってやってきたことが最後になるとちょっと寂しい感じもしますけど、本当にこういう舞台とかこういう場もそうなんですけど、すごく貴重な経験で幸せです」とラストマッチに臨む心境を口にした。 伊澤については「私よりもリーチが長いし、組み技すごく得意な選手。それに対応できる練習をいっぱいしてきたので楽しみ」と評しつつも「どっちにしろ自分の試合をすれば勝つので。そこですね、ポイントは。上でも下でもどっちでも大丈夫なので、いい試合をしたい」と勝利への自信を見せた。 引退については「フィジカルの衰えは全くないけど、メンタル的にはいろいろやりたいこととか出てくるとMMAに100%ではないから、そうなってくると私のなかでは過程が一番大事。過程で練習して100%集中できないことがありそうならけじめをつけたほうがいいのかなという気持ち。100%かけてみんなリングに上がっているので、ファンにも申し訳ない。今回は100%だけど、この先のことを考えたときにそろそろいいのかなって」とその理由を口にした。 勝ったらまたやりたくなるというのが山本美憂的生き方にも思えるのだが「自分で敷いたレールに自分で乗っからないことが多いので全然分からないけど、毎回その時の自分の気持ちに沿っていこうと思っているので(笑)」と語る。また「弟は引退と言わなかった。弟に従ってと思ったけど、考えた。みんなここまで応援してくれたから、最後はちゃんと伝えてみんなに見てもらうほうがいいかなって。弟と同じじゃないし自分の表現の仕方があるから」とも続けた。 美憂が常日頃口にする言葉に「すべてのことに意味がある」というものがあるのだが、今回も引退の意味を胸の内に秘めての試合になる。美憂は「この先に見えてくるものはきっと、大晦日にリングの上で自分の手が上がってそこからの景色で見えてくる。突発的にやるのが私だし、とにかく今は自分の勝利した姿、そこです」と語った。