姫乃たまの「おそとで生きるもん!」島根県安来市で〝リアルどじょうすくい〟してみた
〝リアルどじょうすくい〟にザルは不要?
それぞれのどじょうTシャツを着て、いざ、どじょうのいる池へ! 池はどじょうセンターのすぐ近くにあります。 中には10年も捕獲されずに逃げ切って育つどじょうや、雨の日になると道路まで出ていって、ほかの池へ逃げてしまうどじょうもいるんだそうです。そんなどじょうエピソードを聞いて、ちょっぴり勇気をもらった私としゃちょー。 豆絞りをかぶったら、しゃちょーが「似合う! 可愛い!!」と褒めてくれたので、今度これで合コンに行こうと思います。 ではでは、いよいよ池に入ってどじょうをすくっていきましょう~! お借りした着物は泥で汚れたら困るので着ないことにして、鼻当ても落として失くしたら困るので着けないことにして、魚籠を腰に付けて、ザルを持って池に入ろうとしたら、「そのザルだとすくえないです!」と引き止められました。 どじょうすくいといえば、ザルを持って踊っているイメージですが、実際のところザルでは冬眠中のどじょうくらいしかすくえないそうなのです。 それでは、どうやってすくうのかと思っていると、スタッフさんが「もうカゴを仕掛けてあるので、中に入っていると思います!」と言います。 えっ、私たち、カゴを引き上げるだけ!? 至れり尽くせり~。 結局、魚籠も必要なくなったので腰から外し、ザルも使わないので道端に置いて、どじょうセンターでお借りした胴付長靴だけ着て、池に入ることになったのでした。
簡単にゲットできる……かと思いきや?
カゴを引き上げるだけなら私たちでもできるぞと思いながら池に入ると、早速ずるっと転びそうになって焦りました。泥で水中もよく見えないので、急に深くなっているところもあるらしく、少しずつよたよたとしか歩けません。すぐ近くにあるカゴが急に遠くに見えます。 このどじょうTシャツはいいとして、高いブラジャーを着けてきたので(なんで)、池にダイブするのだけは避けたい……。 なんとか、ふたりともカゴに辿り着きました。端っこと端っこを両手で持って、「せーの!」で引き上げます。 びたびたびた! と弾ける音が聞こえて、カゴの底にたくさん跳ねているどじょうたちが見えました。えっ、なんかちょっと怖いかも! なんとなく、しゃちょーも私も目を合わせて、一旦カゴを沈めました。 「すごい、いたね」 「いたね……」 「迫力あるね……」 カゴには餌が仕掛けてあって、どじょうがどうやって泥だらけの水中で餌を見つけているのか不思議ですが、自然と中に入ってくるそうです。どじょうセンターでは、いつもこの方法でどじょうを捕獲しているのだといいます。 落ち着いてもう一度「せーの!」で引き上げて、どじょうの迫力に歓声をあげます。 「きゃー! すごい、いる!!」 「すごい、いるね!!!!」 そしてなぜかカゴをもう一度沈めて……というのを何回か繰り返しているうちに、だんだん見慣れてきたのか、どじょうの迫力をそこまで感じなくなってきました。っていうか、あれっ、これ、なんか減ってない? なんとカゴからは逃げられる仕様になっているらしく、呑気に引き上げたり沈めたりを繰り返しているうちに、ほとんどのどじょうが逃げてしまっていたのでした。カゴを引き上げるだけだったのに、まさかの失敗! カゴの底いっぱいに泳いでいたどじょうは5匹まで減っていました。なんでこんなに減るまで気づかなかったのか……。でも餌を食べるだけ食べて生き延びたどじょうがたくさんいてよかった。これ以上逃げてしまわないうちに、持ち上げてバケツに移します。 池からは上がるのも大変で、先に上がったしゃちょーに引き上げてもらいました。 数は少ないですが、なにはともあれ、どじょう捕獲完了です!