小林弘幸 人生は結局「不遇な時期をどう過ごすか」で差がつく。流れが悪いときほど大石内蔵助のように「こっそり、ひっそり準備」が正しい
◆準備は周りに気づかれないほどいい ネクスト・バッターズ・サークルで準備しているとき、大事なのは「自分は今ネクスト・バッターズ・サークルにいる」と認識することです。 当たり前といえば当たり前ですが、この意識を持っていないと「がんばっているのに報われない」「努力しているのに全然評価されない」との思いに苛まれます。 たしかにあなたはがんばっています。努力もしています。 しかし、今はネクスト・バッターズ・サークルにいるのですから、スポットライトが当たらないのは当然。 誰からも評価されないどころか、気づかれないのも自然なことです。 野球の試合でネクスト・バッターズ・サークルの人が活躍し、評価される場面などまずありません。その状況を正しく理解すること。これは大切です。
◆ひっそりと準備する そもそも準備の段階は、できるだけ人に気づかれないほうがいいと私は考えます。 流れが悪いときはややこしい災厄が降りかかってくる危険性に満ちています。個人的にがんばっているのに、誰かがやっかんできたり、足を引っ張ってくることもあるかもしれません。 求めてもいないのにアドバイスをしてくる人もいます。相手は「よかれと思ってアドバイスをしているつもり」なのでさらに対処に困ります。 だからこそ、流れが悪いときほどこっそり、ひっそりと準備する。これに尽きます。当然、誰も気づいてくれませんし、評価も承認もしてくれません。 でも、それでいいのです。 イメージは赤穂浪士の大石内蔵助。主君の仇をとるため、吉良上野介を討ち取る物語(忠臣蔵)の中心人物です。 綿密かつ入念な準備を進めているのに、あまりに隠れて進めているため、周囲からは「あいつはダメだ」「武士の心を忘れてしまった」と口々に悪口をいわれます。 極論ですが、目指すのはそんな状況です。 あなたが本当に活躍するのは「流れが来たとき」です。今ではありません。 ※本稿は、『はじめる習慣』(日経BP 日本経済新聞出版)の一部を再編集したものです。
小林弘幸
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