「踊る大捜査線」をずっと作っていればよかった 『室井慎次』本広監督が抱いていた後悔
邦画実写日本一というのは大記録ではあるが、あくまで「実写」であり、上位には幾本ものアニメ作品が連なる。「僕はいま、アニメの会社にいるんです。もともとアニメ志向ですから。『踊る』が当たったのは、アニメっぽい作り方と構図だったからです。『機動警察パトレイバー』であり、押井(守)イズムを引きづってますから。ファンの付き方も宣伝も、アニメの成功例を真似してるからこそ、ヒットしたんだと思っています」ときっぱり。かつては「踊る」をアニメにしたいと動いたこともあったそうで、「あんなに当たった作品はやりづらい。『無理です』とプロデューサーに言われました」と苦笑した。
ならば、『敗れざる者』『生き続ける者』をヒットさせ、その後にシリーズの主人公・青島俊作(織田裕二)、あるいはほかの人気キャラクターを主役に「踊る」シリーズを続けていけばいいのではないか? 本広監督は「そうですよねぇ。青島再登場なんていったら、(盛り上がりが)ヤバくないですか?(笑) それはもう、みなさんのお声が頼りです」と期待を込めた。(取材・文:早川あゆみ)
『室井慎次 敗れざる者』全国公開中 『室井慎次 生き続ける者』11月15日(金)全国公開