久々に「通学合宿」 友達と協力し集団生活、和歌山・みなべの3小学校
和歌山県みなべ町の上南部、南部、岩代小学校の児童が、公民館などに泊まりながら学校に通う2泊3日の「通学合宿」を体験した。コロナ禍などの影響で、上南部小は8年ぶり、南部小と岩代小では5年ぶりに開催。子どもたちは地域の大人の手を借りながら、互いに協力し合って、楽しく集団生活を送った。 【お参りに来てニャン 猫の「宮司見習い」が出迎え、和歌山県みなべの鹿島神社の動画はこちら】 通学合宿を通して、集団生活への適応能力や、子どもの自主性、自立心、仲間意識を育んだり、地域の人々とのつながりを深めて社会性を育んだりすることが目的。地域住民や町内の各種団体らによる実行委員会が主催した。 上南部小の通学合宿は14~16日に、同町谷口の生涯学習センターで開いた。5、6年生13人が参加し、協力しながら食事の材料の買い出しに行ったり、食事を作ったり、寝泊まりした部屋の掃除をしたりした。 夕食は14、15日とも、梅料理研究会とみなべ女性会のメンバーに教わりながら、全員で作った。15日は手巻きずしと梅酢唐揚げ、みそ汁作りに挑戦。鶏肉を注意深く揚げたり、友達と2人がかりで卵焼きを作ったりと、子どもたちは楽しそうに調理した。 6年生の澤唯斗君(12)は「友達と協力して料理したり、たくさん話をしたりして、前よりも仲良くなれた。参加して良かった。料理も1人では難しいけど、みんなで作ればおいしくできた」と頬張った。 上南部通学合宿実行委員長の辻本裕一さん(49)=同町晩稲=は「子どもたちは自分の役割を自分で見つけ、協力し合って動いていた。それを支えるのが大人の役目であり、子どもたちの楽しい思い出になればうれしい。来年も続けていければ」と話した。 南部小と岩代小は7~9日に同町芝の南部公民館で開いた。両校の5、6年生12人が参加し、夕食はチャーハンや唐揚げ、お好み焼きなどを皆で協力して作ったり、夜のレクリエーションの時間に、実行委のメンバーから手話でのあいさつを学んだりした。
紀伊民報