<独占インタビュー>横浜DeNA、三浦大輔が語るピッチングの微調整力とは?
――教えることで気づきが生まれるという話もよく聞きます。 「キャンプでも自分のブルペンでのピッチングが終わってから、他のピッチャーのブルペンを見ていました。これまでより他のピッチャーのピッチングを見る時間が増えたので、その時間が、僕にとっても非常に勉強になりましたね。この選手は何がいいのか、何がダメなのか。いろんなピッチャーのタイミングの取り方、例えば、腕から始動するのか、足から始動するのか、体重移動の使い方はどうなのか、軸をどこに置いて、どうやって力を貯めているのか、という部分を参考にしなから見ていました。自分でもいいなと思うことを試してみたり、そこは勉強になりました」 ――教えることは難しいですか? 「『こうすればもっと良くなる』『この選手のここを真似たらどうだ』という話をするんですが、そこは慎重にしています。いろんなタイプのピッチャーがいますから、誰に対しても同じことを言ってもあてはまりません。現在も、自分が投げない日は、試合で気づいたことをゲーム中にメモをしておいて、アドバイスはしますが、すぐ言ったほうがいいのか、一日をあけたほうがいいのか、強めに怒ったほうがいいのか、怒ったらダメな選手なのかを見極めながら話をしています。他のコーチに説教されている選手に僕が重ねて言うことはマイナスだと思うし、冷静に話しをしたほうが聞いてくれるタイプもいますからね」 ――ちなみに投手・三浦は、どのタイプですか? 「若い頃は、本当によく怒られました。権藤博さん、コーチのときは、チェンジになると試合中にベンチの中でどやされていましたから(笑)。学生の頃もよく怒られました。でも僕の場合、怒られると、『なにくそ』と思ってやるんです」 (文責・本郷陽一/論スポ、アスリートジャーナル)