立憲民主党は代表選を通じて信頼を回復できるのか?(記者解説)
水内氏は、自民党の小林氏を推す動きのように、若手の積極性が見られないことに「怠慢のツケが見られる」と厳しい見方をします。 MC伊藤由佳莉「立憲は若手・中堅にもすごくしっかりした議員さんが多いイメージがありますが、上の人が強いから出にくい空気感なのでしょうか」 林氏「民主党が政権を取った時、意外と皆さん若かったんですよ。野田さんはまだ67歳でしょ。枝野さんはハリスと同い年の60歳。10数年前にいかに若かったか」 まだ若いままベテランになっているのが、立憲民主党の構造的な難しさで、新陳代謝や世代交代に対して逆バネに働くことは、立憲民主党にとっての不幸だと論じます。
泉代表の評価は?自民総裁選の影響は?
そういった中、泉代表も出馬の準備を進めているという動きがあります。地方議員からの出馬要請の動きもありますが、泉体制の評価は? 水内氏「今回出られるかどうかの瀬戸際ということは、評価として厳しかったかなというところがあると思うんですよね」 泉代表下では、この春の補欠選挙で3連勝しましたが、その前は7連敗ということがありました。 水内氏「自分たちがこうなんだというメッセージがなかなか出にくかったし、内部の問題だけど、物事を決める時間もなければ、自分でこうだと出すこともなかったと聞きます」 また、今回は同じ時期に、自民党の総裁選があります。立憲民主党の代表選に影響は? 林氏「自民党の総裁選びのほうが、より立憲の代表候補の動きに影響を与えているのが、今なんです」 林氏は、小泉氏が本命視かもしれないという世論調査や自民党を見て、それに対抗するリーダーとして、総理大臣経験者の野田氏が伸びるような状況だと解説します。 MC伊藤「刷新感 対 安心感、ですね」 安全保障、憲法、日本共産党との連携をどうするかはしっかり議論してほしい、と主張する水内氏。 水内氏「枝野さんと野田さんは共産党への立ち位置が微妙に違うんじゃないかな。代表選でごちゃっとしないでちゃんと議論してほしいな」 自分の政権としてやりたいことを決め、そこに協力するしないは共産党の自由だと言う枝野氏。他方、野田氏は根源的に共産党と距離を置く方向です。支持者から見ると中間的な無党派層的な部分を取りに行きたい人が集まっていると分析します。 林氏「そういう意味でいうと、意外と混沌としている自民党の総裁候補たちに比べると、立ち位置がはっきりしつつある印象を受けます。枝野さんはリベラルに近く、野田さんは保守に近い。現職の泉さんがいる。この三角形の対抗にもうひとり加わるかどうか」 立憲民主党がどこへ行こうとしているかという議論はしやすいとコメントします。