銭湯入り放題の特典付き!奈良県御所市にある古民家物件が入居者を募集中
コロカルニュース
■銭湯の「番頭候補生」を兼ねた入居者も同時募集 奈良県の西南部に位置し、すぐそばには金剛山や葛城山がそびえ立つ自然豊かなまち、御所市(ごせし)。 【写真で見る】〈赤塚長屋〉の内観 このまちで100年近い時を刻んできた長屋を改修した住居〈赤塚長屋(あかつかながや)〉で入居者を募集しています。 この古民家の再生に携わるのは「文化財をまもる、いかす」をミッションに、主に奈良県下で歴史的建築物などの文化財を活用した持続可能なまちづくり事業を展開する企業〈御所まちづくり〉。 同社は、御所市の中心街「御所まち」で2008年に廃業した銭湯〈御所宝湯〉を復活させ、さらに近隣4棟の古民家物件も宿泊施設やガストロノミー・レストランに開発した「泊・食・湯」分離の分散型ホテル〈GOSE SENTO HOTEL〉を2022年にオープンし、まちの活性化に一役買っています。 同じ御所まちに完成した〈赤塚長屋〉は、空き家などの古民家をリノベーションする同社の住居事業「narrative house」の第1号物件となります。 きっかけは、古民家活用が抱える「設計・施工の難しさ」「用途開発・資金調達の困難性」といった性質により開発期間が長期化し、その間にも守るべき古民家が更地になっていく姿への問題意識からでした。 そこで、短い期間かつ比較的コストを抑えて古民家を救える方法のひとつとしてnarrative houseをスタートし、それぞれの建物が持つ歴史や⽂化、営みといった物語(narrative)をできる限り残すかたちで改修し、住居としての市場価値を与え流通させる取り組みを行っています。 「新築住宅と⽐べると、決して快適な空間ではないかもしれませんが、⼿間のかかる不⾃由さを享受し、⼯夫を凝らして過ごす⽣活、建物に寄り添いながら暮らす⽇常を提案します」と、〈御所まちづくり〉の担当者は話します。 そんな想いのもとに生まれた〈赤塚長屋〉は、長屋独特の奥行きある空間を効率的に使うための「通り土間」や、古民家ならではの木材や土壁などの自然素材をしつらえ、伝統的な住まいが持つ本来の魅力を感じることができる住居となっています。 また、入居者には物件から徒歩4分の場所にある〈御所宝湯〉のお風呂が入り放題になる特典が与えられます(入居者2名まで)。 さらに、銭湯から徒歩2分の場所に2023年10月にオープンした、Wi-Fi完備でコワーキングや勉強にぴったりな古民家フリースペース〈宝湯BEKKAN〉も自由に利用することができます。 場所にとらわれないライフスタイルが広がるなか、もうひとつの拠点や長期滞在先の施設としても活用できそうです。 さらに、〈赤塚長屋〉では銭湯の番頭候補生を兼ねた入居者も募集中。 銭湯継業・復活開業や人材育成にも力を入れている同社は、これまでにも沖縄最古で唯一となる銭湯〈中乃湯〉の運営者を輩出しています。 銭湯の運営・経営に必要なノウハウやスキルを学びながら、まちの社交場であり、福祉的な役割をも果たす「銭湯まちづくり」に興味のある方、参加してみたいという方には絶好の機会ではないでしょうか。 narrative houseの取り組みは、今後ほかの市町村も含めて展開していく予定とのこと。 江戸時代に陣屋町として栄えた風情を今に残す、歴史あるまちを舞台にしたユニークな取り組みを皮切りに、今後の活動にも注目が集まりそうです。