夢洲にひよっこり!“巨大タマゴ”大阪・関西万博『電力館 可能性のタマゴたち』脱炭素の世界観を
関西電力、東京電力など電力大手10社で構成される電気事業連合会(電事連)が、大阪・関西万博(2025年4月13日~10月13日 184日間)に出展するパビリオンの概要について発表、会場の人工島・夢洲で工事中の建設現場を公開した。 【画像】大阪・関西万博パビリオン『電力館 可能性のタマゴたち』完成間近! パビリオンの名称は『電力館 可能性のタマゴたち』。 建物は2階建てで、高さは最高で17.44メートル、延床面積は約2850平方メートル。8月末現在の工事進捗率は83%で、来年(2025年1月末)の完成を目指す。 大阪・関西万博のテーマ「いのち輝く未来社会のデザイン」と親和性を持たせた電事連のテーマは「エネルギーの可能性で未来を切り開き、いのち輝く社会の実現へ」。 2050年、温室効果ガスの排出をゼロとする「カーボンニュートラル」(脱炭素)の実現のため、電力業界に課せられた課題と期待は大きい。クリーンエネルギーを中心とした社会システム全体の大きな構造転換が求められている。 人類はさまざまなものからエネルギーを見つけた。 火を使って熱や光を生み出したり、風や水を使ってものを動かしたりしてきた歴史がある。 体験型のパビリオンと『電力館 可能性のタマゴたち』として、 社会インフラを支える電力業界ならではの視点で未来社会を描く。 具体的には、未来のエネルギー“核融合”や“無線給電”などの技術を楽しく学べるようにした。メインターゲットは小学生。 核融合は原子核どうしが結合して、膨大なエネルギーが生まれる技術。子どもたちが擬似体験を通してその仕組みを学ぶ。 また、自宅にいるだけでスマートフォンの充電ができ、電気自動車が走行しながら給電できる無線給電の可能性を考える。 来館者は、内部の展示と連動する「タマゴ型デバイス(端末)」を首にぶら下げてパビリオン内をめぐり、このデバイスが展示内容と連動して光ったり、振動したりする。そのパターンは50通りにのぼる。 廃材を利用したオリジナルの外装素材には卵の殻が5%、ホタテの貝殻を15%使用した。 そして、エネルギーに関わる“可能性のタマゴ”を数多く体験してもらおうと、パビリオンの外観はタマゴ型にした。 表面には様々な形の平面を組み合わせた「ボロノイ構造」を採用する。 パビリオン『電力館 可能性のタマゴたち』館長・岡田康伸さんは、「『タマゴ』にさまざまなポテンシャルが秘められている」と強調。 「科学をテーマにしたパビリオンだが、教育的な部分だけが大きくならないよう、小学校低学年にはゲーム性やエンタメ性、高学年にはエネルギーの原理も理解してもらえるような展示内容にしたい」と話す。 パビリオンを覆う膜は、天候や時間帯によって建物全体の見え方が多彩に変化するよう、色はシルバーをベースにしている。 こうして、未来に向けた多くの可能性などを表現し、自然や周囲との環境の調和も目指したいとしている。 スタッフのユニホームは、パビリオンの形をそのまま表現。 グレーのモノトーンで統一し、「ボロノイ構造」のパーツをデザインした。 ジャケット、オーバーシャツ、帽子の組み合わせだが、オーバーシャツは生地を裁断する位置によって1着ずつ模様が異なり、同じデザインはないため、1着ごとに表情が異なる。 軽量で速乾性がある再生ポリエステル素材を使用したのも特徴。
ラジオ関西