新宿・歌舞伎町ハロウィンの「光と闇」。ハイレベルなコスプレの一方、“路上飲酒”や“ゴミのポイ捨て”の問題も
東口駅前広場は「路上飲酒ガーデン」の有様に
そうした「ガチのレイヤー」だけが来訪するとしたら、新宿ハロウィンは文句のつけようのない素晴らしい行事になっていたはずだ。 しかし、現実はそうではない。新宿ハロウィンは渋谷ハロウィンのような強制移動・立ち止まり禁止の場所があまり設定されておらず、それゆえに堂々と路上飲酒をする人が渋谷よりも多かったのだ。 もちろん、巡回の警備員や新宿区職員に見つかれば口頭注意の上、酒は没収。が、罰金を取られるわけではないという安心感があるのだろうか、ジュースのような感覚で缶チューハイを飲んでいる外国人来訪者をあちこちで見かけた。「日本は路上飲酒をしても問題にならない国」という誤解は、未だ根強く残っているようだ。 深刻だったのは、JR新宿駅の東口駅前広場である。 今年の新宿ハロウィンでは路上飲酒禁止エリアが設定されたことは上述したが、実は東口駅前広場はエリア外だったのだ。そのため、翌朝には酒の缶や瓶が広場のあちこちに散らばっていた。 残念ながら、来年以降もこうした問題はつきまとうだろう。自分の出したゴミを持ち帰る人は、決して多くないのが現実だ。
来年は今年よりもさらに厳しくなるか
来年以降の新宿ハロウィンは、どのような姿になるのだろうか。 まず考えられるのは、渋谷ハロウィンと同様の方向性になるということだ。東口駅前広場で路上飲酒が横行していると判明した以上、ここにも条例の手が及ぶ可能性はあるだろう。最悪、トー横の広場のような四角のシートが設けられるのではないか。 年々規制が厳しくなる渋ハロを避け、新宿歌舞伎町へ……という選択も非常に難しくなっていることは確かである。 ちなみに、来年2025年10月31日は金曜日。翌日は土曜日で休日のため、今年よりも多くの人が押し寄せる可能性もある……のだが、新宿区は無論それを理解しているだろう。ならば、来年は今年以上に厳しい警備体制を敷くことになるのではないか。 <取材・文・撮影/澤田真一> 【澤田真一】 ノンフィクション作家、Webライター。1984年10月11日生。東南アジア経済情報、最新テクノロジー、ガジェット関連記事を各メディアで執筆。ブログ『たまには澤田もエンターテイナー』
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